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chilidogさんのコメント: 更新順

★4東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007/日)ただそこに映るのは、淡々と進み過ぎるきらいの時代と親子の生活。東京タワーと炭坑の煙突だけがそびえる。樹木希林は言わずもがな、妻と病室に取り残される(且つマザコン物語に取り残される)父小林薫の老いたたじろぎにもグッときました。[投票]
★4ヘアスプレー(2007/米)カラフルで軽いストローと、濃くて甘いキャラメル味の「全てに前向きになれる」強壮剤の様相(アイスクリームショップのタイアップもあるようで)。キャストと内容共に遥かにカロリーオーバー(且つ人工甘味料も多量)ですが、とりあえず2時間は全てを忘れて歌って踊りましょう。[投票(1)]
★3教祖誕生(1993/日)ブラックで塗り固められたファンタジー。もっとうさん臭い現実は、世の中にゴマンと転がっている。そこまで観客を騙し(信じさせ)きれなかったところが、この映画が成功しなかった所以と言っては言い過ぎか?[投票]
★3禁じられた遊び(1952/仏)モノクロのネズミ色の世界と物悲しい色彩のナルシソ・イエペスの調べの妙。渦巻く頭上のエゴの中で、無垢な少女は最後にありったけの声をあげる。[投票]
★2龍が如く 劇場版(2007/日)キメればキメる程、苦笑する他ない神室町の面々。未成年を連れ回すR指定の新春かくし芸。役者はハマっているが、「それだけ」では観る側はハマれないぞ。あんな小ネタでラスボス対決なんて、それまでの1時間少しが悲しすぎます。[投票]
★3ジョーズ(1975/米)銛とアルコールを抱え、大自然を相手に真っ向勝負を仕掛ける狩猟民族。そのアングルを含め、「大きな生物がアゴが裂けんばかりに大口開けて、人を食い散らかすだけの映画」じゃないところが凄いです。[投票]
★4ハスラー(1961/米)本物の男を夢見させた『ハスラー』と、キューを振り回すチンピラを濫造させた『ハスラー2』。(僕もリアルタイムで『〜2』から入ったクチです)。煙草と酒とビリヤード場は、どれも甘くて苦い。[投票]
★2ブロークン・アロー(1996/米)ジョン・ウー作品にして鳩が出ていないのは、きっと爆発の向こうで飛んで(或は炎にのまれて)いるに違いないぞ。[投票]
★2パラサイト(1998/米)<イライジャいじめ>と<バカ騒ぎ>しか印象に残ってないなあ。時節に乗った邦題だけが、ひとり歩き。[投票]
★3HERO(2007/日)本筋そっちのけの同窓会的過剰サービスは、まるで別件逮捕で余罪ばかり。本筋だけの構成で十分面白いのに…。「韓流スターイ・ビョンホンの顔見せ」とか「いいとも森田一義政治家」とか、「フジテレビ的記号」は残念ながら陳腐過ぎ。[投票]
★3エディット・ピアフ 愛の讃歌(2007/仏=英=チェコ)時系列を弄ってみせるにしては少々拙い見せ方。それは子供時代以外を見事に演じきったマリオン・コティヤール(ただし歌声は全てピアフの音声)の熱演をもってしても補えず、非常に残念。軽い混乱の中に響く、ピアフの力強い歌声。[投票(1)]
★3深呼吸の必要(2004/日)抱えている障壁を登場人物たちに全て語らせるような事をせず(ちょっと浮世離れしてるけど)、まるでキビを刈るかの如く黙々と真摯にフィルムに刻み込む。南国の島に吹く風のほうが涼しく感じるような東京の現実は、確実に間違っているな。 [review][投票(2)]
★4泥の河(1981/日)浮かび上がる事のできぬ人と、もがく蟹。全てを吸い取り淀む河。突き刺すような 加賀まりこの妖艶な眼光と 体温を感じる田村高廣の首筋。それらの前に「少年」として立ち尽くす他ない。[投票(1)]
★3さくらん(2007/日)止まっている画面の彩りとタンカの潔さに比べ、カメラワークは凡庸だし、ピントの合わない人間模様。声もボソっと聞こえづらく、奇をてらった音楽ともハマりきらず。御隠居(市川左團次)のように生きてみたいが、21世紀ではなあ。[投票]
★340歳の童貞男(2005/米)短いのも考えものだが、この映画<前戯>は長過ぎる!ハートフルな物語としても、お下劣なコメディとしても著しくテンポが悪い。堅物のはずの主人公の口汚い事って言ったらなあ。(同じような映画を撮ってる)ファレリー兄弟ってウマいのね。[投票(1)]
★2ショーガール(1995/米)おっぱい出せなんて言われなくても、ノエミは『コーラスライン』のオーディションで帰っちゃうタイプですね。トップレスショーダンサーがストリッパーを嘲笑い、眉をひそめる観客をポール・バーホーベンが嗤う。カイル・マクラクランは、なんやら星人みたい。[投票(1)]
★3RV(2006/米)カーズ』の影でひっそりと、国内劇場未公開。このところ新境地開拓のロビン・ウィリアムズは、いつも通りの安心印。家族の団結がキモのはずだが、味付けが弱い。こういうロードムービーのコメディはもっとアクセル全開でいかなきゃ。[投票]
★3キンキーブーツ(2005/米=英)甘さとホロ苦さのあるネタを、ぎゅうぎゅうにねじ込んで。惜しむらくはそれらが物語という窮屈なブーツに閉じ込められて、はじけきらなかった事。 キウェテル・イジョフォーの怪演(艶?)だけで保つ、というには脚本が弱い。[投票]
★4ボビー(2006/米)グランドホテル方式で、その夜ホテルにいた多くの人物たちを過不足なく見せる。各々は一つの事件によって無理にも一つに纏まるかに見えて、数点の血糊に飛び散りそして溜まった。ボビーの「映像」だけが、ぶれ動く。[投票]
★2ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007/日)放りなげたなぐり書きが、熱狂と憎悪を持って受け入れられたオリジナルを「やればできる」監督庵野秀明が、「なんで今更」(シンジ)作り直してみたものは、分かり易くなったものの存外に詰まらぬ物語だった。他者としての群衆が追加されたのは印象的。[投票]