水那岐さんのコメント: 更新順
修羅(1971/日) | 堕地獄忠臣蔵。血の海に沈む蛆虫たちの、怨嗟の声がリフレインする。 [review] | [投票] | |
アカシアの道(2000/日) | 老いてゆく厳格な親が、子供じみた優しさと引き換えに利発さを奪われてゆくということ。これは何よりも悲しいし恐ろしい。まして、現実には他人はけして助けてはくれない。だから…。 [review] | [投票(1)] | |
キューティーハニー(2004/日) | サトエリのお馬鹿演技は、無邪気を通り越してちょっと許し難いモノだったことは確かなのだけれど、思春期の男の子向け特撮コメディとしては充分水準に達していたのではないか。『デビルマン』公開後だったら、ここまでくさされるコトもなかったろうに。 [review] | [投票(12)] | |
チルソクの夏(2003/日) | 一見して韓国の少年と日本の少女の密やかな、幾年にも渡る淡い恋物語と、いかにも美味しい題材であるというのに、あざとい演出と70年代風俗への過度の密着が、自分をシラけさせてしまう。韓国の少年にばかり日本語を話させるのもズルいな。21世紀にしてこの程度の限界付近で佐々部清がうろついていることに失望させられる。 [review] | [投票(5)] | |
恋の門(2004/日) | 七光りのシラケ役者だった松田龍平の頑張りが今回は明らかに見てとれる。しかし、オタク描写の奇異な演出は松尾スズキの作為か、リアルさを求めているのかが容易に判断できない。 [review] | [投票] | |
銃殺(1964/日) | 同じテーマで高倉健・吉永小百合主演の『動乱』よりはいかにも華がないが、愁嘆場を極力排し、渇いたリアリティを感じさせるのがこの作品の美点だろう。シャンデリアの華麗さはないが、一本の図太い蝋燭の赤々と燃える力強さが身の上の作品といえる。 | [投票] | |
蝉祭りの島(2000/日) | 素直に『ろくでなし』ってタイトルにすべきだった。『蝉祭りの島』なんて文芸調のタイトルは似つかわしくない。 [review] | [投票] | |
あしたはきっと…(2001/日) | 吹石一恵の成長物語なのだが、彼女はすでにできあがってしまったように見え、脆さを見せる時のほうが演技であるように見える。甘いファンタジーよりはリアルなドラマに向いた素材ではないか。そのため、今ひとつ乗り切れなかった(謎の人物について、早々に正体がバレてしまったせいもあるが)。筋もオリジナリティを欠くように感じた。勿体ない。 | [投票(1)] | |
聖闘士星矢 天界編 序奏〜overture〜(2004/日) | 規模はどんどん宇宙的になってゆく設定とは裏腹に、どんどんラブストーリーに縮小されてゆくストーリー…のことはどうでもいい。荒木伸吾、姫野美智の絵がいまだ見られることにある種の感動がある。しかし東映は、『銀河鉄道999 エターナルファンタジー』といい、本編がいつになっても始まらない「前編」やら「序章」やらを連発するなあ。 | [投票] | |
お父さんのバックドロップ(2004/日) | 父親よりも子供に感情移入して見てしまった。それほどに息子の神木隆之介の存在は素晴らしい。彼の心の葛藤が、いつまでも関西に染まらない彼の言葉遣いとともに、胸に響いてくる。 [review] | [投票(6)] | |
ごめん(2002/日) | 自分ほどの年齢にもなると、いきり立つオ●ンチンに引っ張られて大阪から京都まで自転車で突っ走ってしまう激情、なんていうのは可笑しくも可愛らしい限りなのだけれど、その彼のあれだけの誇り高さ、恋に対する真摯さを描いた脚本には脱帽する。セイをギャグメイカーとして描くなら誰にでもできる。彼のオトコとしてのパッションのほとばしりが大事なのだ。 | [投票(3)] | |
ロスト・メモリーズ(2002/韓国) | まあ、盛大にムクゲの花が咲き乱れておるよなあ。だが、伊藤博文がどうなろうと日本の歴史に重大な影響を与えるとは思えないのだ。安重根義士の国では何であれそうあって欲しいのだろうが。 [review] | [投票(1)] | |
ホテル ビーナス(2004/日) | カメラは綺麗。演技陣も思ったよりは好感のもてる芝居を見せてくれる。しかし上滑りな人生論の羅列にはお手上げ。街の実在感がないのと同様に、登場人物の生活臭もまたない。韓国語に擦り寄った理由は何か?「いま流行りだから」なのだとしたら、それはネイティブ韓国人への嘲笑でしかない。 | [投票(1)] | |
クリビアにおまかせ!(2002/オランダ) | 群舞シーン、笑わせ所、ホロリとさせる所が適度に散りばめられていて好印象。主役のルス・ルカよりも、憎まれ役のパウル・コーイに熱演賞を贈りたい。このヒト、本国でも実力派コメディ俳優で通っているのではないか…と思わされる腕前。 | [投票] | |
海を渡る波止場の風(1960/日) | アクションを撮るテクニックが平板。かといってロマンス面でも、浅丘ルリ子が何しに出てきたか判らない稚拙な演出。同じギター弾きのアクション物なら、文句なしに『渡り鳥』シリーズに軍配が上がるだろう。 | [投票] | |
星に願いを。(2002/日) | いい雰囲気なのだけれど、細かいトコロでイライラする。ラブストーリーが加速するなかで、周りの人々が霞んでいくのは仕方ないけれど…それよりまず、主人公の描き方だ。 [review] | [投票(3)] | |
いつかA列車に乗って(2003/日) | ジャズのスタンダードナンバーに乗せた小粋な話…を期待したのだが、どうにも浪花節臭くて閉口した。やはりこれが日本のじめじめした風土の呪縛なのだろうか。その上、そんなエピソードを荒木とよひさが粋だと信じているらしいあたり、なおさら興醒めである。 [review] | [投票] | |
不射之射(1988/中国) | 川本喜八郎の人形の、真に迫る顔相に唸る。人形アニメーションとしてはこれ以上のものはあろうが、その造形の東洋の魂に感じるところが大きい。 | [投票] | |
結婚の条件(1963/日) | 浅丘にとって、アイドルから演技派に脱皮してゆく途上の作品。恋に思い悩みながらも、義兄と彼の大事に思う女を暖かく見守り、お節介すら焼く姿は若い彼女ならではの愛らしさ。まだ少女の香りすら感じとれるほどだ。 | [投票] | |
アカシアの雨がやむとき(1963/日) | ダークトーンのカメラの魅惑的な深みのなかで、浅丘が珍しく運命に翻弄される儚げな女を演じる。西田佐知子のカラッとした演技も、なかなか捨てたものではない。 | [投票] |