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★2世界侵略:ロサンゼルス決戦(2011/米)シューティングゲームのデモシミュレーションの映画化。「状況」を「設定」して、そこにプレイヤーの分身であるキャラクターを投入。あとは只管ミッションクリアを目指してドンパチドンパチ。エンドレスの戦争ごっこ。でもだったら自分でゲームやっていた方がいい。[投票(1)]
★3神様のパズル(2008/日)この映画の谷村美月の如き独特の屈折ある女の子キャラに惹かれる心性には、罠がある。その罠に陥らない率直素朴な「べらんめえ」市原隼人の男の子キャラには、誠がある。(終盤の詰めの甘さがなければもっと好印象ではあった。) [review][投票(2)]
★3赤軍派 PFLP 世界戦争宣言(1971/日)こことそこの狭間に広がる時代の懸隔を論うのは容易い。しかし所詮は「日本」という微温湯に回帰するだけのことしか知らない現在(私達)は果たしてそこから進歩したのか。むしろある意味では退歩しているのではないのか。[投票(1)]
★2映画 日本国憲法(2005/日)護憲論の声ばかりで改憲論の声はまったくといってよいほど拾われていない。つまり公正な議論がここにはない(…ということになりはすまいか)。その意味で深度は浅い。 [review][投票]
★3ぼくら、20世紀の子供たち(1994/仏=露)演出によって炙り出されるリアル。最後に発せられるストリート・チルドレンへの問い掛けは、深遠な謎掛けのようで印象的だが、そこに監督の人生とロシア精神を垣間見たような感じもした。〔3.5〕[投票]
★3ハート・ロッカー(2008/米)やっぱりそれはアメリカ人のアメリカ人によるアメリカ人の為の映画。「愛国心」という幻想に素直に自己を同一化出来なくなったアメリカ人の自己愛(自己憐憫)の行方。 [review][投票(6)]
★3遠い明日(1979/日)画面の奥と手前という構図、その空間。奥には常に北九州の風景が控え、手前では人間達が蠢き回る。そういう空間の演出だけでも、昨今の映画には全然ないことだと思う。三浦友和独特の「つかず離れず」の若者像。それ取り巻く群像達もまた、個性的で魅力的。[投票]
★3アフリカの光(1975/日)瞬間的に挿入される憧憬という想念の中のアフリカ。台詞未満の台詞をつぶやき続ける人間達。映像に問答無用のアフレコが重なり合うことに象徴的なように、多層的に虚構を構成する要素が不調和な調和を見せて重なり合う。その豊かさが、「映画」です。[投票(1)]
★3嗚呼!!花の応援団(1996/日)旧キャストも総出演で、かつての破天荒なシリーズの同窓会的映画。で、正直かつてのシリーズよりも優等生で、如何にも現代っ子っぽい卒のないまとまり方をしていたりするところが本作のご愛嬌…。[投票]
★3かぶりつき人生(1968/日)モノクロのシネスコ、そして画面の手前と奥、その広がり。その広がりの間にドラマは生起する。そして時にじっとりと張りつくような接近した画面。自分は、その自在さに「空間」を感じて、この映画はまぎれもなく「映画」だと感じさせられる。(べつに大したことじゃないんだろうけど。)[投票]
★3インビクタス 負けざる者たち(2009/米)実在の人物を役者が「演じ直す」ということのどうしようもない胡散臭さ。…なんて、そんなことを意識させられてしまうということは、やはりこの映画がどうしようもなく映画の外部に依存してしまっていることを証しているのではないか。 [review][投票(6)]
★3機械じかけのピアノのための未完成の戯曲(1977/露)光の映画。窓枠を通じて床に映じる光。暗きに灯されるランプの光。一瞬あたりを明るく照らしてはまた暗きに沈む花火の光。チェーホフは知らないが、人間の在り来たりと言えば在り来たりな卑小な苦悩がロシアの大地の風光の中に溶ける。それは決して「癒し」ではないだろうけれど、やさしいことはやさしい。[投票]
★3ジャンパー(2008/米)ウォンテッド』に同じく、超越願望の若者達の為の映画。能力は人格を選ばない、というところにリアリティはある。金満ニートがアメリカの若者の偽らざる願望なのだとして(その身も蓋もないリアリティ…)、それを超えるテーゼが今のアメリカには見出せないということか。[投票(2)]
★3ウォンテッド(2008/米)マトリックス』と同じく、そのアクションは「瞬間の特権化」に満ちている。それは永遠の現在を生きること、卑小な自己を超越すること。だがそれはカルトへの願望そのものだ(やはりそこでも『マトリックス』と同じ)。こんな気分がアメリカの若者の気分なのだとしたら、不健全だと思う。[投票(1)]
★3花のあと(2010/日)他愛もないお話なれど、プログラムピクチュアの如きものとして見ればそれで十分。今様時代劇を時代劇にするのに肝要なのは役者の所作と暗闇の照明だと思うが、その点でも十分に合格点。ちなみに、北川景子は髪をあげている時よりおろしている時の方がいい(やはり現代の娘ってことか)。それにしても、嗚呼、桜の花が美しひ。[投票(2)]
★2アサルトガールズ(2009/日)カタツムリという「細部」。 [review][投票]
★3老人と海(1999/日=カナダ=露)映画の、物語の限界を超えてアニメーション故の具象の可塑性を存分に発揮出来そうな技法でありながら、しかしその実際は、映画に、物語に従属する表現をしか展開出来ていない。 [review][投票]
★3戦場でワルツを(2008/イスラエル=独=仏=米=フィンランド=スイス=ベルギー=豪)「アウシュヴィッツの後に詩を書くことは野蛮である。」 [review][投票(3)]
★4キャピタリズム マネーは踊る(2009/米)現実を物語に編みあげていくその大胆に心踊らされ、またそこから真正直に「愛と正義」を叫ぶその意気に心絆される。そんなムーアに見える疲労の色は、そのままアメリカの疲労だろう。それにしても、アメリカにはそれでも民主主義、あるいはキリスト教という背骨がある。比して日本には何があるか。[投票(2)]
★4シッコ(2007/米)「愛国者」マイケル・ムーアの独壇場。国を愛するとは既存の体制を支持することではなくして、在るべき理想の国をこそ追求することだという意味での「愛国者」。アメリカ人のアメリカ人によるアメリカ人の為の映画を観て日本人の自分が何故か泣いてしまうのは、そんな希望を信じたい心自体は普遍的なものだからだ。[投票]