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OKさんのコメント: 更新順

★3グリフターズ 詐欺師たち(1990/米)男は誰も信じられず、女はいつも相手を裏切る。いまさら撮らなくても……と思わなくもない古風なパルプ・ノワール。アンジェリカ・ヒューストンは「異様に若すぎる母親」に見えないので、原作の近親相姦的な歪みの説得力が薄れている。[投票]
★4ワイルド・アット・ハート(1990/米)やたら安っぽい服装や音楽、そして陳腐な台詞の数々は、どうやら確信犯的な選択なのだろうとしか思えない。行きあたりばったりの逃避行は迷いのない卑俗を究めることで、逆に聖なる境地へたどりつきかけた……ような気がする。[投票]
★4靴をなくした天使(1992/米)フランク・キャプラの『群衆』を現代に語りなおす試み。マスメディアによって作られる「ヒ−ロー」の裏表をふたりに分担させているのが巧い。「シンデレラ」で「王子と乞食」な展開は、現代の御伽噺を語るための布石か。[投票(2)]
★4或る夜の出来事(1934/米)男女のベッドシーンを描けない制約を逆手に取った離れ業。ダンディでうさんくさいクラーク・ゲーブルも最高。前半の奇跡的な魅力が最後まで持続しないのは惜しいけど、いま観ても充分に感心できる。[投票]
★5素晴らしき哉、人生!(1946/米)時系列順の『市民ケーン』は結論も前向き。これはもはや現代の神話でしょう。ファンタジーと人間味のバランスが絶妙。[投票]
★4レディ・イヴ(1941/米)バーバラ・スタンウィックが最高。「足で男を絡めとる」ヒロインの魅力は、ほとんど神話的な領域に達しているのではないかと思った。[投票]
★3ギャラクシー・クエスト(1999/米)元ネタに愛着がないせいか、良心的なパロディ映画という以上の感銘は受けず。寄り道かと思われた挿話をことごとく回収する脚本は小気味良い。[投票(1)]
★3悪いことしましョ!(2000/米)ブレンダン・フレイザーエリザベス・ハーリーの過剰なまでの着せ替えを愉しむ映画。でも、もうちょっとゲーム的な展開も見たかったところ。[投票]
★3真夜中のサバナ(1997/米)サバナの町の景観を映した映像が美しい。主筋になる殺人事件の話はいかにも要領の悪い展開で、既定の事実関係をなぞった「再現映像」を見せられているような感じだった。[投票]
★3ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997/独)バディ・ストーリーで難病ものでロードムービー。米国産の娯楽映画の鉄則をよく詰め込んでいるけれど、悪くいえばそれに忠実すぎて脱線が少ない。[投票]
★4アラバマ物語(1962/米)幼少期の神秘と理想的な父親像を神話的に回顧する端正なモノクロ映像が良い。難をいえば、時代背景のせいか黒人差別をめぐる裁判に力が入りすぎてバランスを崩しているかな。[投票(2)]
★3ヘザース ベロニカの熱い日(1989/米)1980年代ハイスクール青春ものの枠組みをおそろしくねじ曲げた、確信犯の学園ブラック・コメディ。クリスチャン・スレーターの役柄に何らかの背景が欲しかった気もする。[投票]
★5希望の街(1991/米)社会派群像劇のお手本のような作品。[投票]
★3ミツバチのささやき(1972/スペイン)これに限らず、生身の子役に大人の考える子供像を演じさせて、純粋な子供の視線だと讃えるのにはどうも違和感を拭えない。まして本作の主人公は、現実と虚構をまだ厳密に区別できない年齢の子供として描かれているのだから……[投票(1)]
★3裏窓(1954/米)身動きできないまま他人の人生を覗き見する主人公の視線は、映画の構図そのもの。……という以外には見どころがなかったなあ。[投票]
★4群衆(1941/米)マスメディアによって捏造される"John Doe"現象は、「偽キリスト」をめぐる寓話でも、当時の欧州のファシズムの風刺でも、そして他人の書いた話を俳優が演じる「映画」の内幕のようでもある。結構シニカルなキャプラ映画。[投票(2)]
★2クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲(2001/日)逆『ハメルンの笛吹き』なのはいいとして、特定世代のノスタルジーをそのままたれ流されてもなあ。「昔の懐かしい風景」をただ再現したいだけなら、そもそもアニメーション映画である必要はあったのだろうか。[投票(1)]
★4ブラザー・フロム・アナザー・プラネット(1984/米)WASP中心でない多民族のアメリカ社会、そして人種や偏見を超えた対話と交流を描くこと。ジョン・セイルズの持ち味がさりげなく発揮された秀作。喋らない主人公の無感情な視点が、NYのスラム街の日常をカメラ的に観察する構造と重なる。[投票(3)]
★2アザーズ(2001/米=仏=スペイン)ニコール・キッドマンの古風な美貌を活かした舞台設定。ただし作者が観客に対して恣意的に情報を隠しているだけの構造で、物語的な現象が何も起きていないのは映画として弱い。[投票(5)]
★1パニック・ルーム(2002/米)この種の限定状況スリラーは、脚本が杜撰だと悲惨なものになるという悪い見本のような作品。金持ちの白人が被害者で貧乏な有色人種が犯罪者、という類型的な図式にもうんざりした。[投票]