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動物園のクマさんのコメント: 更新順

★4教皇選挙(2024/英=米)今風の驚愕のラストはいただけないが、イタリア好きの自分には、作り込まれたセットと衣装、美しいカゼルタ宮殿、エンドロールまで気づかなかったシスターの女優、が驚愕だった。[投票]
★3怪物(2023/日)何かに原因を特定して、それを嬉しがったり絶望したり、でどっちにしても安心したい、ということなのだろう、とこの映画の真意を特定してほっとしたがってしまうだけで、この映画の罠にハマった、ということなのかな。と書いている時点で罠にハマっている。[投票]
★4ある男(2021/日)鏡や絵に象徴される、俺は何者か、あんたは何者か、は余計なお世話で鬱陶しい。安藤サクラの言葉通り、分かったからと言って何がいいのか。そこに付き合わす原作の力。惨劇を見た少年の赤はいただけないが、抑えた絵作りもいい。役者が贅沢。殊に真木よう子の大根ぶりがかえってまことしやかでいい。[投票]
★3ユージュアル・サスペクツ(1995/米)結局、全て片付けたいものを片付けた、ものすごく効率的な悪玉の企み。[投票]
★4ともしび(2017/仏=伊=ベルギー)前後左右の事情はほとんどわからない説明不足なのだが、所詮分からない程度は似たりよったりに中で、腰を据えるか据えないか、の問題、ということか。あの肌、あの皺で生きる。ラストの足音は、いつもの階段の降り方とは違う、とは思いたい。[投票]
★2そして誰もいなくなった(1945/米)鍵穴覗き、ジュディス・アンダーソンの異様な雰囲気は楽しかったが、演技と演出が題材とマッチしているとは思えず。[投票]
★4五人の斥候兵(1938/日)律儀に追いかける横移動、整列を整列としてとらえる斜め上方からのアングル、効果的な街の楼門の扱い、小杉勇見明凡太朗の斜め前を向く姿勢。この監督には、ただただ劇作に誠実な演出、という冠言葉が似合う、と思う。[投票]
★1ゴジラ-1.0(2023/日)よくできたドールハウスのようなセット、叫び睨み熱演する役者、命を粗末に扱う国を非難しながら粗末に描くプロット。初作へのオマージュを散りばめて、嘘を本当のように塗り固めようとすると、こういう映画になる。呆れる以上に、悲しい。[投票(3)]
★3たちあがる女(2018/アイスランド=仏=ウクライナ)苔が美しい。音楽の使い方、音楽を奏でる演奏家や歌手の登場の仕方、彼女彼らとアイスランドの風景や室内調度のマッチングが美しい。主人公がエネルギッシュで魅力的であること、背景が美しい自然であること、で行為自体を目くらます意図があるなら悲しい。[投票]
★4過去のない男(2002/フィンランド=独=仏)様々な3部作の呼び名が付けられているけれど、『浮き雲』まで、と『過去のない男』から、の分類の方が、いろんな意味で個人的にはしっくりくる。救世軍バンドのボーカルの存在感にやられた。ケンさんの歌声はフィンランドにも似合う。[投票]
★5祇園の姉妹(1936/日)京町家の奥行をどこまで行くのかと思うほどの横移動で映し出し、細長い祇園の路地を縦構図で男のシルエットの大きさ変化で表現して見せて、狭い町家の部屋を障子や壁を前に置いて奥行もたせて人物を撮る。シュールで教科書のようで天才的な絵作り。10代のはずの山田五十鈴の凄さ。[投票]
★4オリーブの林をぬけて(1994/イラン)映す、映される、演じる、振る舞う、の境界が2重3重に曖昧になっていくうちに、見ているこちらがふわふわと混乱していく不思議な快感。この三部作は、ラストが抒情的で好き嫌い分かれそうだけど、素直に心震わすことにしています。[投票(1)]
★3SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022/米)映すものと映さないものを厳しく峻別している作り方に非常に驚き、かつ尊敬した。その一線を超えたアシュレイ・ジャッドのアップに心震えた。[投票]
★4そして人生はつづく(1992/イラン)再見して、つい目を潤ませた、遥か彼方に見えるストーブを手にする二人連れが見えた時。実際に体験したことを自分を他人に演じさせて、まるでドキュメンタリーのようなドラマにする作家の神経は、私には想像もできない。でも、泣かされてしまい、希望を味わされた、不覚。[投票]
★4パラダイスの夕暮れ(1986/フィンランド)ペロンパーのサングラスのカッコ付け、オウティネンが一度だけ微かに見せる笑み、などちょっとゾクゾクする小ネタとセンスある選曲に引きづられて。大きな船の航行姿は『アマルコルド』や『永遠の語らい』以上に魅力的。しかし、よくタバコ吸うなあ。[投票]
★4マッチ工場の少女(1990/フィンランド)冒頭の機械の無表情な動きがこの映画そのものなのだろうが、マッチの作り方、とか、納品チェックの中身、とか本題とは異なるものに惹かれているうちにあれよあれよと落とされていく。カティ・オウティネンは少女には見えないけれど、バーでのナンパで見せた笑い顔が頭から離れない。[投票(2)]
★4愛しのタチアナ(1994/フィンランド=独)常に画面の中央に人間がいて、それなのに何もしない無愛想さがとても際立つ。それでもタチアナと心通わす成り行きは、派手ないきさつ渦巻く巷のラヴストーリーを蹴散らす力強さがあり、たまらない。[投票(3)]
★4僕たちは希望という名の列車に乗った(2018/独)イデオロギー対立、西対東、自由讃歌みたいな構図が勧善懲悪の単純な枠組みに嵌められていて鼻白らむ。でも、強制や不自由さ、やるせなさに反発する青いエネルギーを中心に置いた数多くの映画と同じように、私はこの手の物語に弱い。[投票]
★2地下鉄のザジ(1960/仏)様々な技法を試しているかのように楽しそうにふんだんに使っていて、当時のパリの原色のポップな色合いとリズムが調和している。ただ、それで、楽しい映画にはなっていない、のはなんで?[投票]
★3遠い太鼓(1951/米)美しい画作り、特に水中の美しさ、その中でも殊にワニの美しさ、は驚き。ウィルヘルム・スクリームはこの映画が最初、だそうですね。ハリウッドの職人さんたちの名人芸。[投票]