★5 | 成瀬的な視線の演出で築き上げられた泥沼の世界。また、やはり成瀬らしくこれはずばりセックスに関する映画であり、成瀬はここでも徹底的に厳しい。 [review] (ゑぎ) | [投票(5)] |
★5 | まったく興奮しない語り口で非情なドラマが語られる。事実のごく一部しか描かれないことが、この映画に氷のような美しさを与えている。が、水面下では激しい葛藤が渦巻いている― [review] (淑) | [投票(2)] |
★5 | O型の典型的性質の「怒りを溜めるだけ溜めて一気に爆発させる」を地でいくような原節子の演技は、家族や世間体等が居並ぶ地殻の下で湧き出る場所を探すマグマのようであった。女性の立場が悲劇的に弱いがために犠牲になって往く悲劇が、川端、成瀬と確実に受け継がれて映画として観客に受け継がれていく。 [review] (ジャイアント白田) | [投票(2)] |
★4 | 水木は原作の多くのファクターを取り除き、菊子にのみ焦点を当て、自分の主張をはっきりと語っている。成瀬は、その路線を更に強調。さすがに女の描き方は上手い―川端より上手い(笑)。菊子の物語になる事によって、原作とはまた違ったものが出来上がった。 [review] (KEI) | [投票(3)] |
★4 | 小津的題材を小津のミューズを用いて成瀬作品に仕上げたとても興味深い作品。 [review] (づん) | [投票(2)] |
★4 | 実は成瀬こそが原節子と最も相性のよかった監督なのかもしれない。もはやオーバーアクトの域にまで達している原の演技が成功以外の何ものでもなく、映画にすこぶる貢献しているということがその証拠だ。 [review] (3819695) | [投票(1)] |
★4 | 原節子と山村聰のプラトニック近親相姦の様な関係を、ねっとりと描いた成瀬の上手さに相変わらず唸らされる。山村聰、原節子、長岡輝子、中北千枝子が、それぞれ得意の役柄で好演。上原謙も、イヤな男の役が本当に似合う。['05.6.19京都文化博物館] (直人) | [投票(1)] |
★4 | 我が強いと言うのか、自分の感情の筋を通すことを最優先する人格を演じたときの原節子には、高貴で危険な魅力がある。 [review] (G31) | [投票] |
★4 | 川端文学と成瀬巳喜男。すばらしく清廉で鎌倉とうまく合っている。素材は小津と変わらないのだが、やはり成瀬映画だ。小津に較べてこだわりがすごい。生身の人間を描いて小津との違いを感じるのも面白い。
[review] (セント) | [投票] |
★4 | なにも堕ろさなくてもねえ。 (kenichi) | [投票] |
★4 | 父・山村聰に男として勝るところの一つもない息子・上原謙の自暴自棄が俺なんかにはとっても痛い。小津と成瀬を比較するに最適の素材。 [review] (町田) | [投票] |
★4 | 「ヴィスタって何だ。」「見通し線って言うんですって…。」 山村聰の上目遣いと原節子の潤んだ目の鬩ぎ合い。 [review] (熱田海之) | [投票] |
★4 | わがまますぎる上原謙。原節子もねぇ。でもなんか安心できる。 (luv) | [投票] |
★3 | 小津の『東京物語』と表裏一体と見ると興味深い。 [review] (緑雨) | [投票(3)] |
★3 | 一見平穏な一家の底に、もつれた糸のごとく渦巻く感情のあや。その元凶が一家の主の無邪気さにあることは、能面に表情を見出したときに彼が見せる悦楽の笑みが物語っている。登場人物の誰に感情移入するかで見え方が異なるまさに能面のような作品。 (ぽんしゅう) | [投票(3)] |
★3 | ごめんなさい、巨匠にむかって大変失礼ですけど、映画を通して全体的に退廃が不足しております。 [review] (ジェリー) | [投票(3)] |
★3 | 上原の下衆ぶりに呵責が無く冷徹な視線は透徹されてるのだが、反する2人の感情ベクトルが嫁不憫・義父優しいの域を出ないので生煮えである。その奥底のマグマを対置的に照射すべき山麓の静謐が演出的にこなれていない。際どくないのでラストも効かない。 (けにろん) | [投票(2)] |
★3 | これこそ成瀬作品の醍醐味だとは分かっているのですが、やっぱりストレスが溜まる作品でした。 [review] (甘崎庵) | [投票] |
★3 | 寓意的に使われる能面というアイテムはなにやらいつもと違った作品を予感させるのだが、結局は小じんまりまとまっただけの印象
(TOMIMORI) | [投票] |
★3 | 典型的成瀬巳喜男作品。浮気者のダメ男と耐え忍ぶ女の話はもう十分だよ。 (Yasu) | [投票] |