[コメント] 乱(1985/日) - 投票数順 (1/2) -
まず最初に書かなければならないのは「これは原田美枝子の映画だ」ということだ。決して仲代達矢の映画ではなく原田美枝子の映画として忘れられないだろう。黒澤時代劇の中では『蜘蛛巣城』の山田五十鈴と並ぶ悪女役だ。 [review] (ゑぎ) | [投票(10)] | |
数多の悲劇のその果てに待つ圧倒的無常感。ここまで来てしまうと他の日本映画とは志が違いすぎて、比較のしようがない。黒澤明が『乱』で到達した境地まで、今後の日本映画は永久に辿り着けないのではなかろうか。 (ペンクロフ) | [投票(8)] | |
『リア王』の翻案が、なぜ『蜘蛛巣城』に。後者が『マクベス』そのものよりも秀逸だっただけに残念。原田美枝子は山田五十鈴の通俗的なコピーにしか見えない。そもそも、三姉妹を三兄弟にしたときからボタンのかけ違いは始まっていたのでは。 [review] (かける) | [投票(8)] | |
ああ、折角の城が生きてない・・・。人物描写も浅い・・・。馬はきれいなんですけどね。 [review] (スパルタのキツネ) | [投票(7)] | |
これを映画という言葉だけで呼ぶことはできない。確固とした映画的土台の上に、他芸術の詩法を貪欲に吸収して築かれた巨大な総合芸術。クロースアップをほとんど使用しない演劇的手法に、今更ながら監督の技量の奥深さを見せつけられる。巨匠のカメラの前には、役者が表情の演技をする必要すらない。 (mal) | [投票(6)] | |
幸か不幸か物心ついて観た初めての黒澤明監督の映画。これが悪影響を及ぼしたらしく、人が言うほどたいした監督ではないと思い続けていました。 [review] (甘崎庵) | [投票(6)] | |
黒澤明は物凄く太い筆を持っていたにも関わらず、80年代の日本は小さな半紙しか用意出来なかった。この差は埋まらないまま残る。永遠に。 [review] (荒馬大介) | [投票(5)] | |
ピラミッドや万里の長城と並ぶ世界遺産的映画。 [review] (ペペロンチーノ) | [投票(4)] | |
「悩乱」も「戦乱」もあるが、肝心要の「混乱(カオス)」が無い。混ざり合わないそれぞれの悲劇たち。 [review] (町田) | [投票(4)] | |
神様にまで能動的に這い上がっていた黒澤明が神棚というディレクターチェアで魔法の杖を振りかざして撮った映画。黒澤明の才能が城と共に燃え尽きたといっても過言ではない。 [review] (ジャイアント白田) | [投票(4)] | |
初期の黒澤映画は演劇というか芝居の支配に無自覚だったが、年を取り多くを把握するにつれ、芝居の支配を意識し、嫌うようになってしまった。芝居への意識と反発のため、変に原作を弄繰り回しては混濁して行ったように映るのだ。 (kiona) | [投票(4)] | |
巨匠と呼ばれ出した頃から映画が面白くなくなった明ちゃん。アクション映画とらせりゃ一流だが、少しでもインテリぶるとこういう悲惨な結果になる。まずセットが単に大掛かりなだけであぁ。ついでにキャラ設定が浅くてあぁ。 (若尾好き) | [投票(4)] | |
様式化された映像美。尚かつ心に突き刺さる人間ドラマ。何なんだこの監督は。 [review] (死ぬまでシネマ) | [投票(4)] | |
俳優の技量のバラバラ感が酷過ぎる。仲代らしい大芝居はそれ自体は立派なのだがつり合った脇役が不在なのだ。当時クロサワがさんざ嘆いていた邦画の貧困とは予算でもスタッフでもなく、俳優の不在だと自作で晒している。 [review] (寒山拾得) | [投票(3)] | |
使い方は間違っているかも知れませんが、ニュアンスとして「仏造って魂入れず」といった印象。 [review] (づん) | [投票(3)] | |
血糊が赤ペンキに見えようと瑕にはならない、何故なら雲の動き一つ草の色一つとっても全て黒澤の意思であるかの如き映画だから。役者の所作から衣裳、メイク、美術等悉く計算された血達磨の雛人形。無常と情念を叩きつける武満徹の楽曲が画龍に点睛する。 [review] (煽尼采) | [投票(3)] | |
役者がいない。 (G31) | [投票(3)] | |
マズルフラッシュがすんごい綺麗。 [review] (たかやまひろふみ) | [投票(3)] | |
黒澤監督が亡くなられて、NHKBSでこの作品が追悼放映された時、音声にサッカーの試合の様なものが混入していた。 [review] (googoocat) | [投票(3)] | |
映像美は認める。しかし「太郎・次郎・三郎」「黄色に1本線・赤に2本線・青に3本線」といった判別しやすさが安直。それに富士山麓の砂地に城を建てるという考証無視が嫌い。戦国ものが好きなだけに厳しく評価。 (アルシュ) | [投票(3)] | |
初めて見たクロサワ。暴力や狂気を美しく撮りあげてあることに驚き、その美しさに感動した。なんでこんなものがロマンチックに見えるのかと驚き、父と初めて映画の話をした。ちょっとオトナになった気がした。 (tredair) | [投票(3)] | |
圧倒的な無常感をカタルシスへと昇華させた傑作。いつもの事ながら黒澤は役者の力を120%引き出してしまう。 (ハルイチ) | [投票(3)] | |
4.5点。堂々たる巨匠の技。見事すぎて魅せられるしかない映像美・演出だった。しかし最後だけちょっとくどい箇所がある。 [review] (苦悩鮨) | [投票(2)] | |
悲劇に青空は合うのか? [review] (地平線のドーリア) | [投票(2)] | |
殿様一人倒すために、だーれもいないところに発砲&火矢浴びせすぎ。一体君達はどこを撃ってんのさ。おそろしくお馬鹿。そんな愚弄ぶりも原田美枝子の存在感が帳消しにしてくれた。 [review] (氷野晴郎) | [投票(2)] | |
圧倒的なスケール感のもと、人物を名称や色彩によって記号化し、人間の欲や業を視覚的にあぶり出すという企てだろうが、その物量は時代遅れのハリウッド大作のようで古臭い。終盤の「神も仏も」の迷解説も老いてますます説教臭い。救いは原田美枝子と井川比佐志。 (ぽんしゅう) | [投票(2)] | |
こんなに凄まじい合戦シーンは、この後の日本映画で登場するだろうか・・・?二人の天才の融合作品。 [review] (Keita) | [投票(2)] | |
こんなにも大勢の役者が出ているのにこの寒々しさはいったいなんだ。かつての作品との決定的な違いは緊張感と息苦しさで形成された空気の密度。緩い空気が全編を覆い、役者間の意識の伝達力はスカスカである。これが大作という意識に占領されてしまった結果なら、邦画界にも罪はある。 (tkcrows) | [投票(2)] | |
役者の演技にも、様式美にこだわった映像にも本物の風格が感じられる。にもかかわらず圧倒的に退屈。 (太陽と戦慄) | [投票(2)] | |
ピーターなかなか気の利いたこと言うじゃねェか。しかし… [Video] [review] (Yasu) | [投票(2)] | |
シェークスピアの無惨な改悪。救いのない終幕のほうがリアルだからなのか、劇的と思ったからか?ピーターはよくやっていたと思うが。 (水那岐) | [投票(2)] | |
クロサワ時代劇の最高傑作。と思うんですが、評価や知名度が低いのがものすごく不思議。すべてが完璧なのに。 (rrose) | [投票(2)] | |
幻想的なまでに凄惨。凄惨なまでに幻想的。漆黒の鎧兜の餓鬼と餓鬼が喰らい合い、硝煙と、残忍な程鮮やかに閃く旗印、炎と血の海を蒼白の幽鬼がさまよう時、綺麗事を嘲笑うように無常と惨は美を現出してしまう。そして「関係性」の死屍累々。人は何故悲劇を求め、観るのか。黒澤、渾身の回答。死すべき古典は、今なお永らえている。だからこその傑作である。 [review] (DSCH) | [投票(1)] | |
晩年の世界観があらわれた傑作と言っていい気がする。ラストの無常観が心に残る。 妥協のない演出から気迫が伝わってくる。 (ルクレ) | [投票(1)] | |
黒澤明監督は、自分の年齢にあった映画を完璧に創り上げていく。 [review] (寿雀) | [投票(1)] | |
残念ですが、それまでの作品に比べて格段にスピード感が落ちているように見えました。熱演の仲代達矢には申し訳ないのですが、三船敏郎のある種の粘度の低さが黒澤明には必要だったように思えます。スピード感というよりはドライブ感があったのは全盛期の作品群、特に『七人の侍』だと思います。 (カレルレン) | [投票(1)] | |
ナイスコンビ。オセロ仲代(白)・オセロピーター(黒) (らーふる当番) | [投票(1)] | |
毎度のことだが、演出とはこういうものだと、教えてもらった。特筆すべきは カラー映画がカラー映画であることの必然性。 [review] (ちわわ) | [投票(1)] | |
山の稜線に出現する藤牧の軍勢。こんな細かなショットも手を抜かず作り込む黒澤の完全主義者ぶりには恐れ入る。とにかくスケールのデカさを楽しむべし。 [review] (緑雨) | [投票(1)] | |
映像全体を見てほしい映画。ただただ綺麗な映画。それでいいんじゃない? [review] (chokobo) | [投票(1)] | |
日本映画の中では本物の大作だと思う。そして、それに奢ることなくテーマ、物語がしっかりしていて、たまに無性に観たくなってしまう。 (タモリ) | [投票(1)] | |
『リア王』の翻案映画としてはよく出来ていますが、黒澤映画としては決して面白いものではありません。『蜘蛛巣城』ではまだ自然だった様式美が、ここでは押し付けがましく恣意的なものに感じられます。 (熱田海之) | [投票(1)] | |
『姿三四郎』と二本立だったので比較して、映像の弛緩した感じと、全編に流れる「俺が、俺が」と言う自己中な印象が拭えなかった。 (uyo) | [投票(1)] | |
この映画の素晴らしさは言葉にできないほど。撮影技術、キャスティングなどどれをとっても最高。特に仲代達也、凄すぎ。あと黒金のしたたかさがおもしろかった。どんな映画でもユーモアを忘れない黒澤監督らしいと思う。 [review] (FOX) | [投票(1)] | |
初めて見た黒沢映画、とにかく凄かった。原田美枝子さんの演技が素晴らしかった。 (紅麗) | [投票(1)] | |
綺麗な映画ですか?はい、綺麗な映画です。 感動しましたか??いいえ、そうでもありませんでした。 (ガンダルフ) | [投票(1)] | |
武満徹、縦長のオープニング・・・(ビデオだから)。お歯黒と白子っ首。夕闇。首ちょんぱの鮮血。犇めく鎧と旗指し物。無数の矢玉と炎上する砦。道化。漠とした荒野。 (鷂) | [投票(1)] | |
きれいだけど、どきどきしない。それに、最後の説明は、なに?そんなに解説するんじゃ、それまでの活劇は、なんだったの? (エピキュリアン) | [投票(1)] | |
悠々とした映画の流れと、中でうごめく小悪党たちのスケールが不釣り合い。小悪党にしか見えない人物造形が問題か? (ジェリー) | [投票(1)] | |
絵の芸術。間の語る素晴らしさ!これが映画なのかと感じさせてくれた作品です。 (ナリイ) | [投票(1)] |