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disjunctiveさんのコメント: 投票数順

★4マイマイ新子と千年の魔法(2009/日)理系家族の未来志向と豊かさが、箱庭的精密さへの興味がかえってもたらしかねない田園の閉塞感のカウンターとなって、エンタメを翳らせない。もっとも、妄想と孤独の連関を最初から割り切るため、理想化の嫌いは否めず。[投票]
★4HACHI 約束の犬(2008/米)起伏に富むとは思えないプロットワークを走り抜くことで、犬は鉄道町の地誌を浮かべる。秋田犬のモフモフ感を高揚させるマッサージプレイ、謎の剣道ごっこ、俺好みすぎるサラ・ローマー。90分に死角なし。 [review][投票]
★4(500)日のサマー(2009/米)サマーがわからないのは、そもそも興味がないからである。興味がないから、彼女の姿態は台詞で能弁に説明され、逆に友人たちのディテールは説明がないのに濃密。これではホモソーシャルと言われても仕方ない。 [review][投票]
★4イングロリアス・バスターズ(2009/米=独)才があれば技術で、それが叶わないなら殺し合って筋を通す根性論で、格好を繕う以外に意味がありそうもない道徳の相対化を乗り越えたい。 [review][投票]
★3ピアニストを撃て(1960/仏)ダイアローグになると台詞に絵が引っ張られクタールのドキュメンタリズムなワクワク感が中絶。しかしカット割りにつられて車中で忙しげに振り向くマリー・デュボワのかわいさは異常。基本的に童貞の妄想だと思うが、その早漏さを活かしてこそ浮かぶ瀬もある。 [review][投票]
★3ブロウ(2001/米)経営的手腕という手際を映画は総集編という速度で表すしかない。この話が潜在的に煽り立てる実務へのあこがれは、家族という文芸路線の深刻さをまるで実感させない。痛いのは引き際と資産保全の後悔だ。[投票]
★3感染列島(2008/日)ICUのアラームを使って事件の進捗を語る音響のドキュメンタリズムがわけのわからん内に現代邦画の深淵に飲み込まれリンゴの木を植え始める。ネタの割れた後がまたさらに長く、圧迫面接のごとき意味のない試練で劇中の人びとをストレスにさらす。 [review][投票]
★4グラン・トリノ(2008/米)俺たちの『サマーウォーズ[投票]
★3間宮兄弟(2006/日)お前らいつオナニーするんだい?[投票]
★3生きるべきか死ぬべきか(1942/米)描写の思想性に抗うためには、誤解がジャック・ベニーを職業人にせねばならない。軽佻の風は意図を装わない計画を担いながら、固有の惰性の赴くままに、機上でPOWを虐待し始める。つまり相互監視的な緩和と緊張。[投票]
★3TOMORROW 明日(1988/日)死亡フラグに甘えて造形が理念的である。何気なさがかえってイヤらしい。[投票]
★3タロットカード殺人事件(2006/英=米)軟化する脳の唄う遊弋する修辞の穏やかな午後。[投票]
★4ダイ・ハード4.0(2007/米)うちひしがれた負け犬たちのわななきと救済の旅路&マギー・Qに殺されたいものだわい。 [review][投票]
★3珈琲時光(2003/日)天然を装う造形のイヤらしさから分岐する不明瞭な陰影の冷気と、電車が併走するようなくすぐったい力学の浮遊感。[投票]
★3鍵(1959/日)顔ひとつでどこまでも笑わせる仲代はうれしくもイヤらしいが、静物的な鴈治郎を使ってどうスケベを叙述するか、となると表現の物価水準はより高まるし、血圧計の助けでも借りたくなろう。 [review][投票]
★3クィーン(2006/英=仏=伊)ウェルシュコーギーのもふもふ感がたまらん。トニーのマザコンプレイもすばらしい。[投票]
★3明日、君がいない(2006/豪)冷淡さは単純化の賜物というよりも、逆にマンガ分が足りないからか。恋愛の決壊がぶおおおっと露呈する件でそう思う。[投票]
★4それでもボクはやってない(2007/日)小日向文世の嗜虐プレイがヘタレ加瀬亮の成長を加速させて吹き飛ばし、おやぢの意地を虚無主義にまで近づけてしまうと、物語はおぞましい恐怖映画から逆に解放されるようである。過剰な警官の隊列といった、ほのぼのとしたデストピアも趣がある。 [review][投票]
★5街のあかり(2006/フィンランド=独=仏)光彩の優しい重さに付託された選択と行動の淘汰圧から、意図と計画の整合性がひょっこりと浮上したとき、自嘲の諧謔は北国のド演歌に乗って昇華する。 [review][投票]
★3アバウト・シュミット(2002/米)成長と退潮を器用に繰り返す行き場のない活力が妙に若い。ウォーターベッドに抗い悶えるあの迅速な所作の愛らしさを見よ。[投票]