[コメント] アレックス(2002/仏)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
レイプされた人がどんな人だか分からないわけです、最初は。で、観ていくうちにああ、こんな人だったんだ、幸せそうだなあよかった・・、みたいな気持ちになるわけです。「あれ~?」と。本来の時間軸にそって物語を考えてみると、「幸→哀」と見る側の感情も変化するはずなのに、時間を逆行させることによって「哀→楽」になってしまった。
時間は(これを操作することによって)すべてを(本来のあり方も)破壊(バラバラに)する。
また、ある時にとても幸せでも、時間が刻々と訪れ去っていく中でも、その幸せが続くとは限らない。
レイプシーンですが、レイプっていうのはこんだけひどいことだということをよーく認識するためにはよかったと思う。こういう目に合わないためにも危険な場所は避ける、夜の一人歩きはしない、ということが肝に銘じられると思う。18禁なのは分かるけど、「レイプされる女も感じるんだ」みたいな誤った認識をもたせないためにも若者に見せるのもいいんではないかと思う。
よくアメリカのドラマなんかで、ボーイフレンドともんのすごい喧嘩した女の子が、それでも怒りながら「家まで送っていってっ!!」という意味が分からなかったのですが(そんだけ大喧嘩したら一緒に帰るの嫌だろうにと)、車社会で車でないと帰れないというのもあったのでしょうが、それと共に女の一人歩きは危険ということがよ~く認識されていたのでしょう。
時間が逆行していく時、もしかしたらレイプ犯の時間も遡るのかなあと思いました。もし逆行した内容を見せられて、彼がした行為を納得させられるようなことがあったら嫌だなあと。映像は人の感情も変化(破壊)させるから。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。