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[コメント] 家光と彦左と一心太助(1961/日)

今回は当に「天下の一大事」。 重厚だった月形版に較べて異常に軽い進藤版の彦左を始め、一新されたキャスティングには不満が残るが、脂の乗り切った中村錦之助の二役演技をここまで見せられたら「くるしゅーない、捨ておけ!
AONI

前作でシリーズも一応完結した為か、4作目である本作は番外編といった趣き。時代も遡り、まだ家光がお世継ぎ時代の話。「お世継ぎ争い」に「兄弟愛」をテーマにして、ユーモアを交えた人情時代劇に仕上がっている。沢島忠監督の描くコミカル時代劇は底抜けに明るくて、この世界に住みたいと本気で思わしてくれる。

なんといっても主要キャストの一新が目に付く。「天下の御意見番」大久保彦左衛門役は月形龍之介から、なんと東映時代劇の看板悪役スターというべき進藤英太郎に!!今回の彦左は結構コミカルで活発に動き回る役なので、体が不自由だったらしい晩年の月形老人には無理だったのだろうか?進藤老人が善玉を演じていても、日頃の役柄のせいで何か悪巧みしているように見えてしまう・・・。

その他では彦左の御用人である笹尾喜内役が堺駿二田中春男、太助の妻であるお仲が中原ひとみ北沢典子に。そして、このシリーズのお気に入りキャラである松平伊豆守役だった山形勲がただの悪役になっているのが無念!! 新キャラである柳生十兵衛として、平幹二朗の登場は嬉しいが。

(評価:★4)

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