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[コメント] ダンス・ウィズ・ウルブズ(1990/米)

成り行き任せの映画って好きな作品が多いのだけれど、本作の主人公には計画性と責任感の強い一面も感じてしまい、最後に違和感が残ってしまった。 ネイティブの描写(寄り合い、祭、戦闘、狩り)の臨場感は素晴らしかった。
スパルタのキツネ

**ネタバレ注意**
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重傷を負った主人公は、現世から逃れるように、「死」を覚悟して敵前行進したつもりが、奇跡的に生き残ってしまった。それがその戦闘における北軍の勝利に貢献したことで、好きな任地に赴任できることになるわけですが、こともあろうに危険な辺境を望む。

現世を逃れたい、という変わらぬ主人公の気持ちの現われなのでしょうが、到着後早々、後続部隊のためにベースを確保したり、ネイティブに関心を示すなど、主人公には軍人としての任務を遂行する誇り、知的好奇心などの「生」を感じる。

軍人の任務を放棄し、アメリカ人であることまでも棄て、ネイティブに帰化する決心をした主人公は、(都合よく)後続部隊にひどく扱われ、ネイティブに救出されることで、最後ではネイティブのためにアメリカとの交渉の途につくまでになるのですが・・・、いかがなものでしょうか?

成り行き任せなのか?計画的なのか? 責任感が強いのか?弱いのか?  自然の流れに従って生きるネイティブの描写に比べて、主人公には矛盾を感じる。また、アメリカ軍の描写も色濃く自虐的だった。ネイティブに感化され誇りを取り戻した(ネイティブではない)アメリカ人というストーリーのほうがよかったのではないでしょうか?

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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