[コメント] レイジング・ブル(1980/米)
ジェイク・ラモッタはろくでなしだが、本当は真っ直ぐすぎるピュアな男なだけだ。秀逸なオープニング映像は冒頭から彼の孤独、哀しさを象徴しているように見える。しかし、それでいて映画自体はものすごくパワフルだ。(2005.6.19.)
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映画を見終った人むけのレビューです。
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スコセッシは決して巧い監督ではないと思う。しかし、彼の作品において、特にこの映画において、映像に満ちたパワーでは他に劣ることはない。1台のカメラで撮影されたボクシングシーンはパンチが当たっていないことがわかる場合もある。だが、この映画のリングには常に混沌がある。だからこそ引き込まれる。控え室からリングに上がるまでのワンカット撮影、あれには唸る。
映像はパワフルだが、ストーリーには哀しみがある。ジェイク・ラモッタは最低の人間かもしれないが、彼の内面は純粋であるのが伝わるため、どこか共感できる。刑務所で壁を殴り続けたりする姿やラストシーンに楽屋で鏡越しにパンチをしている姿を見ると、何とも言えない気持ちが込み上げてくる。
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