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[コメント] ガートルード(1964/デンマーク)
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★5映画の殻をやすやすと突き破り、60年経った今なお今日性を保つ傑作。俳優の出入りや、言葉の応酬、意表をつくストーリー展開あらゆる視点で凡百の映画がたちうちできない緊密度を有する。なおかつ、画面は1930年代の古風さも併せ持つ。主人公の確信に満ちたビジョンと自律性、一貫性で、人物造形の金字塔を打ち立てた。 (ジェリー)[投票(2)]
★5視線、人物の出入り、照明、立つ/座ることへの演出。お手本のようなカッティング、切り返し。煙草の煙、炎、水面の揺らめき。演出によって画面に漂う物凄い緊張感。演劇を装いつつ、演劇とは全く違う「映画」としか言いようのない感覚が全編に充満する。何度観ても驚く。 (赤い戦車)[投票(2)]
★5孤独を埋めるために愛を求めてもマイナスがゼロになるだけです。満たされ る訳ではありません。◎撮影 (Ikkyū)[投票]
★4ドライヤーの遺作に相応しい傑作。殆ど登場人物が視線を交錯させないことで有名な映画なのだが、実は視線を交わさないエキセントリックさ以上に、二人の人物が向き合うショット、リバースショット(切り返し)が素晴らしい。 [review] (ゑぎ)[投票(3)]
★4希望と失望のキアロスクーロ。モノクロの特性を充分に活かした画作りが見所。例えばこの場面→ [review] (煽尼采)[投票(2)]
★4画面の中央に位置しあらぬ方を見つめる主人公。「愛する」「愛していない」しか交わされない、静寂だけれど饒舌な言葉。人の行き交いと計算されたカットバック。驚愕の鏡。架けられた人物画の沈黙。『怒りの日』や『奇跡』の果ては、徹底的で効果的な省略だった。 (動物園のクマ)[投票(1)]
★4減量中の力石徹のごとき、贅肉のまったくない映画。残ったのは容赦のない苛烈な人間関係。そして関係の不毛さ。それにしても、ゲアトルーズ(ゲルトリュード?)さんの人生、これで良かったのか、凡人として問わずにはいられない。 [review] (ジョー・チップ)[投票(1)]
★4交わらない拒絶と懇願の視線。接近し離反しまた接近する導線。心情を象徴する空間の明暗。歌手、詩人、政治家、ピアノ弾き。それぞれの方程式に導き出された「愛」の解は一致しない。この女が求める愛は俗っぽくもあるが、流れた時間はやがて「愛」を超越してしまう。 [review] (ぽんしゅう)[投票]
★3奇跡』で交わされた視線劇には、原因不明の不気味さと神秘性が備わっていたものだが、こちらはどうも、理に落ちてしまった感がある。映画と恋愛、信仰への一貫した真摯なスタンスの窺える、ある意味自己回顧的なドライヤーの遺作。 (町田)[投票(1)]
★3読みとるべき文脈というのがあるのかも知れないとは思うが、愛に生きる女の矜持に全く興味を覚えられなかった。ドライヤー75歳、彼の峻厳な方法論は舞台美術音響に踵を接するに至っている。 [review] (寒山拾得)[投票]
★3ドライヤーの遺作であり遺言。『ぼんち』かっ! [review] (ペペロンチーノ)[投票]
★3題材的にはよくあるパターンですが、流石というか、一筋縄には行かないのがドライエルの作風ですね。 [review] (甘崎庵)[投票]
★3ゲアトルーズのような人生も、それはそれでありだとは思うが、自分も彼女のようになりたいかどうかというのとはまた別の話。[下高井戸シネマ] (Yasu)[投票]