コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 妻二人(1967/日)

本作もほとんど完璧。間然するところのない演出じゃないか。セリフは全くもって大映テレビ。しかし、ずっとニヤケながら見る。プロットもセリフも撮影も面白いのだが、それでもまず書きたくなるのは、美術装置だ。
ゑぎ

 岡田茉莉子のアパートの汚さ!それはもう極端だ。しかし、こゝだけでなく、伊藤孝雄のアパートも、さらに警察署内も、岡田の住居と同じような汚さなのだ。若尾文子長谷川待子のマンションの清潔さと対比させる、極端な造型だ。しかし、それにしても警察署の壁の汚さといったら!

 主人公は矢張り若尾と云うべきだが、お話を進める中心にいるのは、その夫の高橋幸治。男優では高橋の落ち着き払ったキャラもいいけれど、伊藤孝雄の悪党っぷり、変態っぷりが最高。女優陣では、若尾、岡田、長谷川以外にも、江波杏子も見事なもので、伊藤のアパートで勝手に脱ぎ始める場面なんて笑わせる。スリップ姿になり胸の谷間を見せる。ついでに云うと、若尾と高橋のマンションに同居する女中役の村田芙実子も、いつもながらの名バイプレイヤーぶり。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。