[コメント] 魔女の宅急便(1989/日)
宮崎で一番好き。主人公に劣等感がある。飛べないときのお姉さんの助言は今でも思い出す。キキが自信をなくす後半、楽しかった冒頭を思い出すと、随分昔の事のように感じた。
初めて一人暮らしをしたとき、キキの「暮らすって物入りねぇ」というセリフを思い出した。大変だけど、その苦労が楽しくもあり。14歳というより、一人暮らしを始める年齢の人の方が共感できるのかな?
よその土地で病気になるシーンも、カゼひいたときなんか思い出す。すごく心細いけど、優しい人が看病してくれるからまだいいよね。この歳でもまだキキ目線で思い出してるけど、もし結婚して子供が出来たら、オソノさんの目線になるのかな?
今までの宮崎キャラだったら、見知らぬ土地でもあっという間に友達をつくってたと思う(現に「トトロ」とか)。でも、よその土地で初めてできた友人に、その友人たちが寄ってきたら、嫉妬というか居心地が悪くてスネてしまうキキの気持ちの方が共感できる。ここらへんから、キキが自分に自信をなくしていく。
いちど自信をなくしていくと、どんどん坂道を転げ落ちていくもの。自分で自分を好きになれなくなる。それが一番辛い。誰からも好かれてて「自分ってイヤな子?役に立たない子?」なんてこと微塵も思ったりしなかった、故郷での自分が遠い存在に思える。そこんとこの描写がすごくリアル。
「落ち込んだりもしたけれど、私は元気です」というコピーだが、実際彼女はとても深いところから浮かび上がってきた。これは大切な経験です。
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