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[コメント] 永遠の愛に生きて(1993/米)

人は弱く、そして孤独だ。だからこそ……
ebi

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ことはさんの埋もれた傑作POV参考キャンペーン第三弾。

なんだか、昔の自分を見てる様で苦しくなった。今際の際のジャックの言葉「愛し過ぎた私に許しを」には頭を抱えてしまった。かつて、そんな思いになった事がある。

ジャックは高尚な精神世界に生きていたが、逆に言えばそれ以外の世界を怖がっていた。人間に与えられた世界は複雑に説明しようがないほど単純に形成されておりそのままで満たされている。はじめてかわした素直な言葉が「死なないでくれ」「死にたくないわ」だなんて、悲しすぎる。

ジャックはいつも講演で「神は成長を望まれている。だから苦しみを与えるのだ」とエラそうに言っていた。そんな彼だからこそジョイの言葉“その時の悲しみは今の幸せの一部”は深い意味を持った事だろう。この言葉はラストで“今の悲しみはあの時の幸せの一部”と変わる。

人は弱く、そして孤独だ。だからこそ愛がある。

愛を生き方とせず、愛から生き方を見い出すのだ。

(評価:★5)

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