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[コメント] 黒薔薇昇天(1975/日)

「愛は地球を救う」わけがない

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「植物が、花咲かせるのはなんでやと思います?」

「fuckのためですわ」

ただ女を、ただ「芸術」のために、男(岸田森)はフィルムに焼き付けたいと思う。いや、実際、こんなにあやしい奴はいない(笑)。が、その男の映画と女に対する底なしの欲望が、なんとも言えない情感とエロスと笑い(!)を運んでくれる。日活ロマンポルノを「芸術」と消費してしまう人もいるみたいだけど、この映画はそんな彼らに対する皮肉でもあるんだろう。「芸術のため、芸術のため・・・」。あれは皮肉以外の何物でもない。そして、ラストで、嫉妬なんてしない、と言い切っていた男が、女のイク姿に嫉妬してまう切ない「恋」のカタチ。ビバ・ラ・神代!

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)きわ Linus[*] ぽんしゅう[*] 町田

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