[コメント] マーサの幸せレシピ(2001/伊=スイス=独=オーストリア)
展開自体はほのぼのとしており純粋に楽しめる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ドイツのフレンチ・レストランで働く女シェフと事故死した彼女の妹の娘との交流を描いたハートフル・コメディ。
内容的には、よくある死んだ家族の変わりに残された子供を育てる身内の主人公と子供の交流を描いた話で、主人公の仕事などをきっかけに子供と解けこむところは、これまたよくある展開。
ただ、主人公マーサとリナの交流がマーサの成長や恋愛にも繋がるように丁寧に描かれているのは好感が持てる。特に産休の仲間の代わりにレストランに入ったイタリア人シェフ、マリオの存在がところどころで重要な役目を果たしているところはなかなか凝っている。マリオは一方でマーサと対立していたのだが、リナとマリオを交流を伏線にマーサと復縁しそのまま恋愛関係になるところはなかなか素晴らしい。また、マリオのおかげでマーサとリナの間の溝が埋まっているところもよく描けている。
この映画で関心するのは、登場する料理を、ただ見世物として出すのではなく、要所要所でマーサたちの心理状態を表す象徴として自然に演出しているところである。この点は『ディナーラッシュ』も見習ってほしいところ。
ラストはもう少しひねりが欲しいところだがまあ納得できるオチ。
総評としては料理を最大限に上手く演出として利用した、ハートフルな映画で、展開自体はほのぼのとしていて純粋に感動できる。
唯一気になった点としては、隣人役のウルリク・トムセンの存在が何となく中途半端だった点。
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