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[コメント] 11′09″01 セプテンバー11(2002/英=仏=ボスニア・ヘルツェゴビナ=エジプト=イスラエル=メキシコ=日=米)

監督が11人も集まれば本当に色々な視点がある。その中で、9.11もドラマの一部にしてしまう「ルルーシュ編」と、自分の画を全く出さない「イニャリトゥ編」、それに9.11って何?な「今村編」が異彩を放っている。[テアトルタイムズスクエア (試写会)/SRD]
Yasu

以下、11編それぞれの感想。

1. サミラ・マフマルバフ:子どもたちにとっては、遠い空の下の重大事件よりも身近に起こった些細な出来事の方が興味があるんだな。自分にとっては、子どもたちの言う「神様は古いものを壊して新しいものを作る」ということが興味深い。★4

2. クロード・ルルーシュ:コメント参照。★4

3. ユーセフ・シャヒーン:なぜアメリカ軍の海兵隊員がアラブ語喋ってるんだろう。★3

4. ダニス・タノビッチ:アメリカに起こった悲劇も、自国の悲劇を世に知らしめるために上手く利用しようとする女性たち。この点、ギタイ編(後述)とは正反対。★3

5. イドリッサ・ウェドラオゴ:個人的にはこれが一番面白かった。決して豊かでない子どもたちにとっては、テロ犯人も単なる金づるなのだ。★4

6. ケン・ローチ:これが、アメリカと最も緊密な関係のイギリスから出た作品だというのが皮肉だ。いかにもローチらしい語り口で、報復戦争という名のテロを静かに告発する。★4

7. アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ:コメント参照。つーかお前は何が言いたかったんだ?イニャリトゥよ。★2

8. アモス・ギタイ:「オレたちだってテロの被害者なのに…」というイスラエル人の叫びは、強者・アメリカによってかき消される。★4

9. ミラ・ナイール:日本でも事件直後によく報じられていた、馴染みのあるテーマだが、当事者の思いはいかばかりか。★3

10. ショーン・ペン:求めていたものをようやく得て初めて、その代わりに支払った代償の大きさに気づく。★3

11. 今村昌平:コメント参照。あのオチを言うだけのためによく引っぱりました。でも、あのメッセージはアメリカ/イスラム世界、どちらに向かって言っているの? ★3

(評価:★4)

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