[コメント] 男ありて(1955/日)
暴君ともいえる一人の男が商業映画の主役となりえた昭和30年が限りなく懐かしい。茶の間が照明一本で、朝方なのか夕方なのか昼時なのか分かってしまうのは、職人的至芸だ。
しかも、まぎれもなく父が主役のホームドラマでありながら、父の不在がテーマであると言う点においても、映画におけるホームドラマの典型となっている。だからといっても紋切り型では決してない新鮮な展開である。志村喬 と三船敏郎の俳優二人が、黒澤明的緊張感から解放されて、もっとゆるいテンポの中でのびのびやっているのも面白かった。
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