[コメント] さびしんぼう(1985/日)
美しいけど、グロテスクでもある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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親密なるものに閉塞してしまうと、それは途端におぞましく不気味なものとなる。大林宣彦の映画(とくにその初期の頃)はいつもそんな危ういところで成立している。そしてこの映画は、おぞましさ、不気味さがかなり色濃い。
ラスト、「また17歳のさびしんぼうを呼び出すようなことをしていたら、僕は永遠にオトナになれなかっただろう」というような尾身としのりのセリフが挿入された後、それなのに何故か妻も娘も富田靖子が演じてしまっているのを見て、少しでも「キモチワルイ」という感覚を抱きませんでしたか?(子供の時の自分には薄気味悪く見えました。)見てはいけないものを見てしまったかのような居心地の悪さ。白塗りのさびしんぼうというキャラクターにも、どこか不吉な死の匂いがしますね。悪くはないけれど。
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