[コメント] 花(2002/日)
作りとしては地味で淡々としているかもしれない。けれど、突然堤が崩壊するように強く感情を揺さぶられた、後をひく映画だった。柄本明が主役ではないのが不思議に思える。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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彼の慟哭が痛い。
失って、長い年月が経って、忘れかけ、乗り越えていたはずの大切だったものの喪失を改めて思い知る。もうどう考えても遅い。間に合わない。けれど本当に哀しいのは、その人を失ったことではなくて、互いを大切に思う気持ちがありながら、それに気づかず、知らず、過ごしてしまった年月の重さなのかもしれない。そんな柄本明の叫びがこの映画のすべてのように思える。
作りとしては地味かもしれない。淡々としているかもしれない。 けれど私は、見始めた時には全く予想もしなかった哀しみや、少しの希望を感じさせてくれた、よい映画だと思う。
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