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[コメント] ダーティハリー3(1976/米)

話としては破綻なく軽快に仕上げられているし、刑事物としては水準に達していますが、ただ表題である“ダーティ”さが全然無くなってしまったのは痛し痒し。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 大好評シリーズの第3弾。今回は相棒を女性としてみたり、舞台をアルカトラズ島に取ってみたりと(まさかそこからの脱獄劇『アルカトラズからの脱出』(1979)を後年自分がやるとは思っても観なかっただろう)、今までやや地味目な感じだったのを徹底的に話題作り&派手にしたのが特徴。その分、これまでの特徴だった社会的側面が無くなり、むしろハリーの人間味の方に重点が移っている。シリーズが続くと、主人公の魅力で引っ張っていくしかないんだろうな。と思わされる所だが、ある意味では正しい続編のあり方なんだろう。

 これまでと異なり、割と相棒達の魅力が出ているのも特徴と言えば特徴。二人の相棒と怒鳴り散らす所長の人間味が上手く出ている。ここでイーストウッドも引く事をここで覚えたのかな?ひょっとして後々の監督としての巧さはこれが原点なのかも知れない。

(評価:★3)

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