あらゆる部分で笑わせてくれるものの特に印象に残ったのは車の中でのやりとり。興奮してしまったシーンと上官のバッキーが車内でその気になると、あの手この手で執拗に二人を運転席から覗こうとする運転手が素晴らしい。最終的に観光地などにあるコインを入れて覗く望遠鏡を取り出した時に異様にツボにはまった。日本の映画では、まずあり得ない何でもありの世界が素晴らしい。

シーンの恋人を演じるゴリノもしれっとした表情で美貌は崩さずアホな事を淡々とこなすのが抑制が効いていて素晴らしい。バッキーと同級生で些細な理由で国を巻き込んで大騒ぎという、しょーもないスクリプトもアメリカらしくてgood。

夢の親子競演シーンも含め、これでもか！の見所満載で観客に息つく暇を与えないのは面白い証拠。シーンは鈍そうで石原良純的な印象で苦手だったのだが、この作品の健闘ぶりを見て、役者としてプロ根性があるなぁ…などと見直してしまった。元ネタを知らなくても笑えるパロディ満載で時を経て、もう一度見ても笑えてしまう作品のひとつ（たぶん）。健闘を称え★4つ。