[コメント] 狼よ落日を斬れ 風雲・激情篇 怒濤篇(1974/日)
激動の時代を駆け抜けた4匹の狼たち。 幕末から西南戦争までの長い時の流れを描くため、大河ドラマ総集編のような冗漫な印象は否めない。しかしながら、観る者を圧倒する凄まじいアクション描写は、TV時代劇等ではお目にかかれない代物だ。
杉虎之助、中村半次郎、沖田総司、伊庭八郎。 激動の時代を駆け抜けた四人の男達の数奇な運命。 明日は敵味方に分かれて戦うかもしれぬ四人が、京都の料亭で夜更けまで飲みあかすシーンがなんとも素敵だ。
見所はなんといっても剣戟シーン。高橋英樹の怒り狂った豪剣は迫力十分。彼なら本当に胴体を真っ二つに斬り裂けそう。しかしながら、一番心に残るのは近藤正臣vs.峰岸隆之介 (現・峰岸徹)のバトルだったりする。
ところで、なぜ西郷隆盛役があまりに年増すぎる辰巳柳太郎なんだろうと訝ったのだが、辰巳さんといえば新国劇の重鎮であり緒形拳の師に当たる存在である。映画の中での西郷隆盛ー中村半次郎の関係と、実際の辰巳ー緒形の関係を考慮しての粋な配役だったのだろう、と観終わってから気付いた。
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