[コメント] ラブ・アクチュアリー(2003/英=米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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わたしはクリスマスが好きだ。何故なら、この映画のように愛に溢れているから。この映画にも出てくる台詞「クリスマスは愛する人と過ごしたい。」「クリスマスだから自分に正直に。」というのはまさににクリスマス・マジック。愛するというのはもちろん恋人だけじゃなく、家族や友人でもある。わたしはこうやって、この日だから正直になれる、素直になれる、という日があって良いんじゃないかって思うし、そんな日はきっと、素敵だと思う。そんな日は街は愛に満ちているはず。Love actually is all around.
そしてわたしは空港も好きだ。何故ならこの映画の冒頭で言われている様に、見送る人、迎える人、家族や友人、ずっと会えなかった相手・・いろんなドラマがあって、そこにはまた愛に溢れているから。その証拠に、今もずっと、10年前に空港で撮った大きなクリスマスツリーと大切な8人が写っている写真を飾っている。
本編、まずはオープニングからなんて素敵な結婚式なんだろう。とても幸せにな気分になれる。しかもそれは親友の計らいで、そして彼は新婦に恋してるなんて。その彼が、ビデオを見せた彼女に自分の気持ちを気付かれ、部屋を出てから何度もひき返したり思い留まったりして「うあーー!」となる姿の切ないこと。切ないなぁ。そしてクリスマスの日に彼が「今日だけは自分に正直に」と彼女に思いを伝える姿の愛しさと、伝えた後の清々しさ。
クリスマス・マジックだよ。
また母親を亡くした後、部屋に閉じ篭って何やら悩んでいる男の子が、実は初恋をしていると義父に打ち明ける。義父の「良かった。もっと悪いことかと思ったよ。」という言葉に男の子は「片想いより悪いこと?」と答える。この台詞の素敵なことと言ったら!わたしがこの映画で一番好きな台詞。そう、片想いより悪いことなんて無いの。片想いというものをこの台詞ひとつで表現できるなんて!久々に思い出しちゃうよ片想いの切羽詰った切なさを。義父が、たかが子供のなんて思わずに真剣に受け止めて息子の気持ちを大事に扱ってくれているのもとても良いな。
それから落ちぶれたロックスター・ビリーが良い味を出してるんだけれども、いつもお茶らけたり憎まれ口を叩いているのにクリスマスの日、「ひらめいた」とマネージャーの元へやってきて「驚いた事に誰よりも愛しているのは君だ」と言う。そして照れながらもハグし合う老いぼれロックスターとさえないマネージャー。これに泣かずにいられないよ。「クリスマスだから愛する人と過ごしたい」「クリスマスだから自分に正直に」という素直な気持ち。
クリスマス・マジックだよ。
忘れちゃならないのがエマ・トンプソン演じるカレン。夫の裏切りを知りショックを受け傷ついても、家族に知られないようひっそりと涙を流し耐えるその姿。ここで流れる曲ジョニ・ミッチェルの「青春の光と影」が上手い。ここではエンエン泣いた。愛は時には残酷にもなり得るんだよね。エマ・トンプソンとローラ・リニーのエピソードはそんな側面も描いていて良い。 曲と言えば、音楽や曲の使い方も要所要所でなかなか上手い使い方をしていたと思う。オープニング辺りの音楽とシーンの繋ぎ方もとても良かった。
この映画の欠点はもう書きません。Love actually is all around. それで十分。クリスマスシーズンに観たかったよ。
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