良い部分が探したくても見当たらず、柴咲コウの女優としての存在感と、吹石一恵のスプラッターな場面くらいか？。堤真一や石橋蓮司も見せ場は皆無だが演技自体には問題無い。作品評価の低さは、中身ゼロの脚本と魅力ゼロの真っ暗な画面。そもそもオープニングで秋元康が企画というのを初めて知り、嫌な予感はしたのだが…。まず「リング」のビデオが、携帯に変わっただけという発想の貧困さに驚くが、そこは百歩譲ってもミュンヒハウゼン症候群とか無理矢理持ち出し、強引にリアリティと不条理を結び付けようとするのが意味不明で噛み合っていない。脚本家は、ちゃんと基礎とか学んでいるのか？中学生の学芸会よりお粗末。携帯を単なる小道具と決め、殺されるのはあくまで不条理に描くなら「エルム街の悪夢」や「ヘルレイザー」シリーズのようにきちっと不条理なりの世界観を構築し、設定を設けるべき。もしも殺されるのに怨念や、ネグレクトなど、ある程度の理由やリアリティを求めるなら、「オーメン」や「ローズマリーの赤ちゃん」のように、最後まで脚本を放置せずきちっと物語を描く必要がある。この作品は結局、どっち付かずな上に雰囲気どころか暗い画面に逃げるチープさで非常にレベルが低い。こんなの観客の方がもっと上手に脚本書けるでしょ！。リアルと不条理の間でも「ポルターガイスト」や「ローズレッド」みたいに丁寧に脚本書け！と言いたし。邦画ファンを減らす恐れすらある駄作品。柴咲の歌う主題歌も恐ろしいほど凡庸で、仰天。