[コメント] ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還(2003/米=ニュージーランド)
LOTR、それは“馬族讃歌”の物語。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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シリーズ三部作を通じて一番印象に残っているのは、数々の馬の勇姿だ。第一部でアルウェンがフロドを乗せて河まで馬で疾走するシーンをはじめ、第二部でローハン騎馬隊がアラゴルン達を取り囲む場面、白の魔法使いとなって戻ってきたガンダルフが飛陰を呼ぶ場面、負傷したアラゴルンが川辺で意識を取り戻す場面、そして第三部で騎馬隊が画面狭しと横に展開し合戦に臨む場面など、本シリーズで馬が登場するシーンは数えきれない。人類は古代より馬を用いてきた(もちろん食肉にもされた)が、科学文明の発展に伴い、その活躍の場は急速に減っていった。馬たちがどれほど人に貢献してきたか、今ではほとんど顧みられなくなりつつある。映画「ロード・オブ・ザ・リング」は、古代の神話を基にトールキンが紡ぎ出した壮大なファンタジー世界を借りて、ピーター・ジャクソンが古の馬族の勇姿を現代に蘇らせた“馬族讃歌”の物語でもあったのだ。
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