[コメント] 息子のまなざし(2002/ベルギー=仏)
正直に言って、鑑賞中は眠くてたまりませんでした。しかしね、
この映画が示す以上の誠意と真摯さというものはそうそう存在しない。そして、加害者と被害者の接触というのは案外こんなもので、被害者のおやじは特別良くできた人間というわけではないと思う。加害者をひとりの人間として目の当たりにした時、被害者に沸き起こる「なぜ?」と、その答えを求める思いは、憎悪と激情を上回るのではないか。そういう人は決して少なくはないはずだ。ラストシーンは、そこまでずっと奥ゆかしくあり続けた作り手の、ごく控えめな、しかしとても切実な、「祈り」である。
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