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[コメント] サンセット大通り(1950/米)

結局、圧倒的にグロリア・スワンソンの面白さに尽きる。まあオーバーアクトに過ぎるのだが、半分はワザと奇矯に演じており、当時としての時代錯誤の感覚がいまだに現代の観客を面白がらせる。実は、スワンソンの奇矯さ以外には見どころが薄い。
ゑぎ

 例えば、クライマックス、ラスト近くの、ウィリアム・ホールデンが邸を出て行こうとするところで、スワンソンが追いかけていく場面の顛末なんか、もっと格好よく演出して欲しい。ただし、ラスト、スワンソンが階段を下り始めるところから、エリッヒ・フォン・シュトロハイムが唐突に報道陣をディレクションする、という不条理な演出はいい。カメラへ近づいていくスワンソンのフォーカスアウト。このラストの映画性が本作を名作足らしめている。

 あと、バスター・キートンの出番がもうちょっとあったと思っていたのだが、ほんの数カットしか映らなかった。それに比べて、セシル・B・デミルの出番は結構あるし重要な役柄だ。きちんと演技をする。いい役者じゃないか。これには驚いた。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ぽんしゅう[*] けにろん[*]

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