[コメント] ゼブラーマン(2003/日)
いいですか、東宝の人たち、ゴジラをつくっている人たち。特撮は決して子供だましじゃないんです。
▼ごちゃごちゃした機材で埋め尽くされた、渡部篤郎たちの部屋だけでなく、哀川翔の家でも、鈴木京香の家でも、全体的に映像は窮屈である。そこがいい。風景をうまく利用していて、安っぽさを感じない。ハリウッドみたいなスケールのでかい映像だけが贅沢な映像じゃないのだ。これから日本はこういう窮屈な特撮映像をもっとつくるべきだ。(いや正直、三池崇史の映像もこの窮屈感が足りず安っぽいと思っていた。まだ3、4作しか見ていないのだが。見直したよ、三池崇史)
▼ウルトラマンみたいな派手な戦闘服を用意しなくてもいいのだ。自衛隊の服でいいのだ。(リアリティの問題ではなく、本気で自衛隊の服の方がかっこいいと思うのだが)
▼エイリアンに寄生された子供たちが街で暴れまくる。子供は純粋なもの、という発想ばかりにとらわれていると、決してできない映像である。たとえ原因がエイリアンだったとしても。(予告編であの映像を見たときには、「おお、ゼブラーマンの敵はエイリアンで暴走した子供たちなのか。さすが三池崇史、鬼畜映画だ。」と感動した。本編を見て、これがワンシーンに過ぎなかったことがわかったときには、ちょっとがっかりしました←誰よりもわしが鬼畜)
▼いきなり映るのは、生きているのか死んでいるのかわからないような不気味な婆さん。それに続けて、「チ○コかゆい。」という台詞。さらには援助交際をする中学生(って哀川翔が言ってたよな?市川由衣は中学生には見えないんだけど)、女性の服を切る変質者。子供向け映画じゃ見られないようなものがちりばめられている。別に、ゴジラに下ネタを持ち込めというわけじゃないが、子供向けばかりが怪獣映画じゃないんだよ、ということで。
というわけで、三池作品の中では、これが1番気に入った。
と、褒めておいてなんだけど、最後まで現実的なヒーローにこだわった『アンブレイカブル』のほうが、やっぱり好きである。(あちらは監督、全然ふざけていなくて大真面目だしな。)
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