[コメント] 深紅の愛 DEEP CRIMSON(1996/スペイン=仏=メキシコ)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
映画グッズの販売会で、この映画のチラシに一目ぼれしました。
沢田としきさんのイラストによるそれは、ラブチェアに座り、手にレコードを持った赤いドレスの太った女と、ソフト帽のしょぼくれ男、黄色い湯の張られたバスタブ、2人の小さな子供(より小さい方が抱っこしているぬいぐるみ)、小屋と、そのそばに干された洗濯物…が描かれていました。そこで、あらすじも、映画の性質もな〜んにもわからない(チラシは袋に入れたまま机の脇の砂壁に張ったので、裏なんかろくろく読まなかった)状態で、タイトルだけをもとにレンタルしたのでした。
実際に見てみたら、あの、シンボリックに描かれたもの一つ一つが、映画の中ではそれぞれに「しゃれにならんコレクション」であったことにびっくりしました。お湯の黄色いバスタブなんて、どんなバスソルトを入れたんだろ♪と思ったら、ああいう使われ方だし。
実話ベースである『ハネムーン・キラーズ』(未見)のリメーク的な作品とのことですが、問題発言になることを承知で申し上げれば、一連の事件は、この映画に描かれたような、メキシコの土地柄にこそ似つかわしい気がしました。
虫ケラのようにどころか、虫の方がまだ気高く生きてるんじゃねーかってくらい最低な男と女が、みっともなく自己弁護しながら罪を犯し、そしてぶざまに死んでいくという、不愉快度無限大のつくりに、いっそ清々しささえ感じました。ニコラス(ダニエル・ヒメネス・カチョ) のかつらネタを(さすがに最初は笑ってしまいましたが)大真面目に扱っていたのもツボでした。
ジャケ買いも、たまにはしてみるものです。
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