看護婦と隣人のトラブルを描いたミュージカル･コメディ映画｡オランダでは有名なTVドラマの映画化｡

歌やダンスがメインでストーリーが二の次という構成がどことなく『恋の骨折り損』とかぶる｡ともかく､クリビアを始めとする登場キャラがお気楽なので､せっかくシリアスっぽい場面になってもあまり切実さが伝わらない｡

オランダのTVドラマの映画化ということで､その世界観を意識してるんだろうが､ストーリーそっちのけで全編お気楽な展開だと､話に集中できず薄っぺらい印象を出してしまう｡

ミュージカルシーンも確かにミュージカル映画には重要だが､内容にもこだわらないと､いくら終盤で療養所を乗っ取ったボーデフォルが心変わりするシーンを見せられても感動できない｡

役者は皆､結構個性的な演技で存在感はあったし､歌や踊りも悪くないのだが､あまり感情移入できないまま終わってしまった印象｡

総評としてミュージカル･シーンや登場キャラやギャグは楽しいが､内容はちっとも楽しくない映画｡