[コメント] 花とアリス(2004/日)
見たこともない風景の憧憬がある。それはアリスや花でなくとも誰でも。
見たこともない風景の憧憬がある。それはアリスや花でなくとも誰でも。 僕たちは多分いつだって記憶を捏造して遊んでいる。デートってこういうも のだろうか、付き合うってこういうことだろうか、恋人同士ってのはこんな 感じだろうか、と誰に教わったわけでないのに見たこともない記憶をなぞっ ている。それが虚構であるのかリアルであるのか、そんなことは彼女たちに は関係ない。単純に充実した生を活きようとする様は実にタフだ。虚構とリ アルという主題はまた「リリィ・シュシュ」の主題でもあった。それが少年 の世界観だとすればこの映画はそれの少女版であって、その落差は現代の少 年と少女の落差という風にも言える。 現実でも虚構でも記憶を捏造しても予め嘘と分かっていても、見たことない 風景に向かって走っていくこと。多分僕たちはそんな時代に生きている。 2005/08/16
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