岩井俊二監督は間違いなくロリである。ただ、その調理方法は天下一品！　鈴木杏も蒼井優もこれから先、他の監督の作品で目にする機会はあるだろうが、これほど輝く事はないだろうと思う。伊藤歩なんて、その典型。井筒和幸監督は彼女にふてくされた女子高生役を演じさせてたけど、その３年後に岩井俊二監督は蒼井優の同級生役を演じさせる。当時21歳での14歳役。しかもハマってるし。「坊主にしてくれ！」って頼める女優さんが彼女しかいなかったのかもしれないけど。でも、彼女はスクリーンで再び生き生きとしていた。

たぶん、この作品を見るのは岩井オタが大部分を占めると思う。彼は期待通りの作品を作り、それを求めていた人は期待通りの出来に十分満足している。高評価上等であろう。どちらかと言えば鈴木杏がメインのはずなのに損な役回りなのは、この作品は『リリイ・シュシュのすべて』で津田しおり役を演じた蒼井優への御褒美だから仕方がない。元々、鈴木杏が出ていた某お菓子のCMに岩井俊二監督がweb上でショートフィルムを作るという企画で後から絡み、蒼井優は彼の一押し。ショートフィルムの企画が、いつの間にか１本の映画になってしまった。しかもショートフィルムの頃から映画にしたいのが見え見えで、すでにショートフィルムとしては破綻してたし。恐るべき戦略家でもある。次回作にも期待！