[コメント] 甘い夜の果て(1961/日)
「堂々巡りしてるだけ」という台詞通り、津川雅彦の鬱屈したエネルギーは女たちの間で空回りをしていく。そうした力の流れは屋上の観覧車、競輪場を周回するオートバイ、或いは湖上で故障するモーターボート(この場面も実にサスペンスフル!)によって視覚化されるだろう。また、画面外から耳を劈く工事の音や街頭ロケの数々もヌーヴェルヴァーグ的で面白い。吉田喜重の冷たく突き放す感覚もとてもいい。
(赤い戦車)
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