[コメント] デイ・アフター・トゥモロー(2004/米)
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だってさ、エメリッヒってドイツ人なんだよ?何で世界がアメリカで回ってるような映画しか作らないんだよ。もうそこからしてアホ丸出し。エメリッヒばんざ〜い。アメリカばんざ〜い。
だってさ、突然「日本では〜(しかも日本語が微妙におかしい日系人使用)」「ヨーロッパでは〜」「こちら宇宙ステーション」って感じで取って付けたように物語が世界規模で動いていることを観客に分からせるように、かなり無意味な映像が流れるんだよ。それなのに結局アメリカ中心、アメリカオンリーな物語なんだよ。物語がとっても分かりやすい映画作りをしてくれているじゃないですか。「徹底した分かりやすい映画作り」、素晴らしい志です。エメリッヒばんざ〜い。アメリカばんざ〜い。
だってさ、南半球の国々と新しい時代を創っていくという話になったら、「アメリカが今、途上国に助けられて〜」ってアナウンスが流れるんだよ。もうこれはエメリッヒが「これは世界が一つになっていくことを意味し、今の世界情勢にも訴えかける素晴らしいメッセージだ!やっぱ俺って天才?アヒャアヒャ」って感じの声が(少なくとも俺には)聞こえてきているみたいじゃん。エメリッヒばんざ〜い。アメリカばんざ〜い。
だってさ、忘れかけていたときにヒロインの足の傷の話が出てきたり、オオカミが出てきたりするんだよ。しかも図書館にこもった人たちは(恐らく)ウンコしてないんだよ。エメリッヒばんざ〜い。ご都合主義ばんざ〜い。
だってさ、登場人物がみんなバカなんだよ。普通あそこまで大問題になる前に気付くだろ。そしていつの間にか環境問題をやんわり説教していたはずなのに、都会を舞台にした(ある意味)超自然型サバイバル映画になってるんだよ。エメリッヒばんざ〜い。
だってさ、とりあえず登場人物を殺したり、無惨なまでに凍った死体を見せて、ホントなら映像とアメリカマンセーに描くこと以外に興味がないはずなのに泣かせの演出を散りばめようとしているんだよ。素晴らしい観客へのサービスじゃないですか。エメリッヒばんざ〜い。お涙頂戴ばんざ〜い。
ここまでハリウッド的な映画しか作らないドイツ人監督が他にいただろうか?いや、いない。物量投入と観客へのサービスもここまで来ればマイケル・ベイをも遥かに超えてしまっている。個人的に理由はないが、ベイは嫌いなのにエメリッヒだけは妙にツボだ。
アメリカ人に媚びる世紀の勘違い男ローランド・エメリッヒの、更に度が増した勘違い、そして映像技術を体感できる隅から隅まで穴だらけの大穴作。さぁ、みんなでアメリカを愛そう!そして環境問題を考えよう!
え、この映画ってウケ狙いで作ったんでしょ?
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