いくつかエピソードが組み込まれてはいるけど、ただただキビを刈る映画です。

キビを刈り、昼食食べて、キビを刈り、夕食食べて、眠り、朝起きて、朝食食べて、またキビを刈る。

その合間に、小さな出来事が、少しの感情の起伏が、ちょっとした人間関係が、ささやかな安らぎが、降りかかり、寄り添っているけれど、それらを全部ひっくるめて「日々の営み」がそこにある。そして自然とともに暮らすおじいとおばあの大きさがそれらを包み込んでいる。

この淡々とした繰り返しのなかで、観ている私に、何かを考え、感じる時間をくれる。ひたむきな、淡々とした営みの繰り返しが自分のなかでじわじわと何か大切な意味を帯びてくる。

それは映画が終わってからも、自分のなかでただ淡々と続くのです。このリズムが失われかけたらこういう映画をまた観ようと思います。

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※舞台は、沖縄ですが、このキビ畑は、沖縄ではなくて、台風の影響で沖縄では撮れず、鹿児島県・沖永良部島で撮影されたそうです。