[コメント] 父と暮せば(2004/日)
美術の功績が大きいと思う。(05・12・11)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「木村威夫<映画的発想>を語る」という連載が、キネ旬の92年の7月頃に載ったことがあります。その中で「なぜ」と考えることは映画をやる人間にとってたいへん大事である、というような事が書かれていて大変感銘を受けました。そこでは「桃太郎」が引き合いに出されていました。「父と暮せば」では原田芳雄演ずる父親の「ヒロシマの一寸法師」が見事でしたね。
半分顔を失った地蔵の顔を見た時にベテランの美術の仕事を見た思いがしました。熱線で溶けたガラスを美しいと思いました。顔の欠けた地蔵に美を見ました。「なぜかどうしてか。それが大事だ。研究するんだ。推測するんだ」あの原爆資料は作り物でしょう。木村威夫さんは研究して推測してあの資料を作り上げたのでしょう。素晴らしい仕事だと思いました。
宮沢りえが悲しい過去を背負った女性を見事に演じていましたね。日本映画まだ捨てたもんじゃないと思いました。この映画はDVDの日本語字幕で見た方が良いと思います。井上ひさし独特の振り仮名に意味を持たせた部分もありますし広島弁がよく理解出来るからです。世界に堂々と公開できる「原爆を扱った映画」が誕生した事が嬉しいですね。
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