[コメント] セルピコ(1973/米)
「金色のバッジ」について
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ラストでセルピコに与えられた「金色のバッジ」。
長年の憧れであったそれは、彼にとって誇るべき「名誉の象徴」となる筈だった。 しかし、病院のベッドで金色のバッジを渡された彼はそれを突き返そうとし、更には自ら胸の内の敗北感を口にする。
彼のように周囲を敵にまわしても自分の正義を貫くという生き方は非常に困難な選択であろう。だが彼は敢えて困難な道を選び、決して屈する事無く信念を貫き通した。そしてその勇気ある行動が結果的には汚れきった警察組織の内情を暴き、そこへ一石を投じる事となったのである。
しかしたった独り闘い抜いたセルピコに残った物といえば何か?
それは、幼少時から抱き続けた「警察という正義」を踏みにじられた事に対する憤りと、自分の力(提言)だけでは不正を正す事が出来なかったという事実。そして単なる「負け犬への敢闘賞」でしかない金のバッジのみである。
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