[コメント] ベルヴィル・ランデブー(2002/仏=ベルギー=カナダ=英)
好きなもの→「人力(たまに犬力)で動かすもの、ツール・ド・フランス、蛙、爆発するもの、テレビ、歌と楽器と踊りと無茶で楽しい人生」 嫌いなもの→「動力で動くもの(機械類)、ギャンブル、ハンバーガー、金にまつわること、銃、長ったらしいセリフや綺麗事」
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この作品では機械類や機械的なものは執拗に排除されていく。犬は何度でも轟音を鳴らす電車に対して吠え(直接の原因はおもちゃの電車に尻尾を踏まれたためだが…)続けるし、パンクした車はなかなか直らない。
強烈なアメリカ批判の映画だと言われている。だが、他の方も少し触れていらっしゃるが、アメリカナイゼーションされた生活や環境が嫌いで、それによって失われたものを惜しんでいるのだと思う。批判というよりは、好きなものは好き、嫌いなものは嫌いとして割り切って表現している。懐古的といえばそうなのかもしれないが、まるで江戸っ子のように切符のいい感じが爽やかな後味を産んでいる。
ごくごく最小限に切り詰められたセリフがとても印象的だ。別にたいしたことを言ってるわけではないのだが、忘れた頃に不意打ちを食らわす言葉は非常な強度を持って聞こえてくる。
思い出せば思い出した分だけ評価が上がっていく作品。だからこそまた細部を思い出したくなる。(★4.5)
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