キャシーに同情の余地はあるけれども、この話はそもそも、彼女がきちんと郵便物をチェックしていれば何も悲劇は起こらなかったのでは？

働かない上に「思い出いっぱいの大事な家」と言いながらも家中とっ散らかしてゴロゴロしてるみたいだし、役所に税金の申請に行ったのなら、その件が受理されているのかどうか、確認状はチェックするべきでしょ。

それに、キャシーの言う「思い出いっぱいの、父親が遺してくれた家」というのは理由の後付けに感じる。冒頭で「１８日までに」としきりに訴えていたように、本音は家族に見栄を張りたいから（「心配をかけたくないから」には見えない）だったのではないか。

キャシーに自覚があるかどうかは判らないが、バカ警官を身体でタラしこんで彼を暴走させた。たった一度の情事で家族を捨てる警官も警官だとは思うが、結果的には警官の妻や子供を不幸に落とし入れたのは、キャシーにも責任があると思う。最初の食事の時に一般市民の家の棚に麻薬を置いてきたってバカ言ってる時点で、この男のマヌケさに気づけよ。

キャシーが、何の罪もない元大佐の家で自殺を図ろうなんて、自分のミスを棚に上げてなんとハタ迷惑なことか。大佐の妻の健気さが痛々しくて泣けてくる。

そうして悲劇の結末を迎えてしまったわけだが、キャシーがその後、もし自殺したいと願っても、そんなことは私が絶対に許さない。キャシーはあの家で、自分の罪を償いながら生きていかなくてはいけない。自分のミスの為に悲惨な死に方をしたイラン人家族、そして警官の妻や子供を忘れることなく、一生罪の意識に苛まれながら生き抜いていけ。勿論あの家で。

だって、あなたの大事な家なんでしょ。逃げるなんて許さない。