[コメント] いま、会いにゆきます(2004/日)
感動モノの定型化された方程式というものがあるとするならば、この作品はその方程式の元、平板なストーリー下に製作側の作為をいともたやすく見透かすことができるといった点で平凡極まりない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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と、後半にいたるまでそう油断させておいて終盤のあの展開を狙っていたとしたら、こちらの目が節穴でしたと謝るしかない。ごめんなさい。ごめんさい。全然見抜いてなかったです。
じつは澪も巧のことを好きだったとか(ここまではなんとか…)、澪はゴーストではなく事故の瞬間に過去からタイムスリップしてきたとか(ええ?!)、あらゆる覚悟を背負って巧と結婚し佑司を生んだ(えええ!)、なんて二段三段オチが待っているなんて思いもしなかった。
終盤まではたんに脚本の不出来なのかな、と思わせたシーンの数々を、伏線として次々に想起させ、叙情的な音楽にのせて一気に物語を収斂させていくストーリーテリングは実に巧み。演出のあざとさを探ろうとするいじわるな見方をしていたのだが、この怒涛の終盤で一気に寄り切られ、気がつくと素直に感動してしまっていた。非常に良質のファンタジーだと思う。
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