[コメント] トリコロールに燃えて(2004/米=英=スペイン=カナダ)
映画を見終った人むけのレビューです。
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最近『ゴシカ』でハル・ベリーとも共演したペネロペ。二人のオスカー女優の「サブ」に回り、我慢の時代が当分続くのか?。でも『ゴシカ』でもそうだったけど、今回も主演女優と並ぶと、圧倒的にペネロペのほうが目を引くと思ったのは私だけではないはず。もちろん、役どころや衣装のせいもあったかもしれないが。「主演」していた時代よりも、皮肉にも魅力が増した気がする(顔は疲れ?が出ているけど)。
スチュワート・タウンゼントは『コール』に続いてのセロンとの共演。『クイーン・オブ・ヴァンパイア』のときの「大根」と比べると、ずいぶんサマになってきた気がするが、今回は役が中途半端?だったせいで、魅力半減。なぜ彼が闘争に参加したかがイマイチ判らないので、それまで「映画を見ているものの目線」として、感情移入していたのに、置いてゆかれた気分。セロンのセリフ「政治を持ち込まなければ、ベッドも共有できるのに」は名言。
で、セロン。彼女が魅力的に映るのは、残念ながらペネロペが去った後。彼女はヌードとかにならなくても、演技で十分がんばれる女優だと思う(『モンスター』『ミニミニ大作戦』など参照)が、映画を撮る側、出す側は彼女に求めるものが多少違うようで、残念。オスカー受賞を契機に、それが変わればいいのだが。
今回のセロンの役どころには、いろいろ疑問がある。「運命」というキーワードでくくられてはいるが、ちょっとついてゆけない部分があり、見ていて疲れる。なぜペネロペが「恋人」なの?なぜ「スパイ」になったの?その辺が消化されないままに、『マレーナ』や『コレリ大尉のマンドリン』的な流れになっていったから、最後が後味悪かった。そこで最初の「占い」なんだけど、「ああ、そういえばそうだったね」ってぐらいで、効いてないな。
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