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[コメント] ザ・ドリフターズの極楽はどこだ!!(1974/日)

予備知識なしで観ると、間違いなく肩すかしにあいます。しかし、これでいかりや長介が良い役者であることが良く分かります。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 ドリフの映画シリーズもこれが14作になるが、本作が最大の異色作と言うことになるんだろう。笑わせようという姿勢があまり無く、ただ下町に住む人間の生活を淡々と描いているのだから。こういう作り方をする場合、キャラクタの魅力にほとんど全てを負うことになるのだが、ここでのいかりや長介の演技は巧い。ギャグに走らず、初老の等身大の人間をただ演じているだけ。それが又、本当にはまってる。結局、最初「あれれ?どういうこと?」と思ってる内に、いつの間にかはまっていた。『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間』(1998)などでしっかり良い役をやっていたのは、ちゃんとこういう作品を下積みにしていたんだな。いや、むしろこれが本来の彼のはまり役だったのかも知れない。そんな風にさえ思ってしまう。

 生きてるというのは、色々と辛いことがあって、気がつくと、辛いだけだと思えてしまうことがある…が、その中でやっぱり新しい発見もあるし、その中に楽しみも見つかるもんだ…なんでだか、特に最近は“辛さ”を回避することばかり考えてる人間が多すぎる!…私もか。自分自身の甘さって奴も実はこれを観ていて思わされたりする…観てるのも辛くなるんだけどね。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)水那岐[*]

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