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[コメント] 永遠の片想い(2002/韓国)

「恋すること」のメッセージを痛烈に物語る純愛映画だが、鑑賞後はどうしても歯痒さを抑えることが出来ない。そんな、恋する人が想う「当たり前の感情」を落ち着いた雰囲気で包み込む。時間軸の交錯も見事で、感情がより心に響いてくる。
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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脚本そのものは甘い。人物設定にくどさもある。しかしながら………。

様々な状況下にいる人達が恋をしているこの作品。メインの3人だけでなくジファンの妹や先輩の恋模様までもがラストまで引っ張られる。この意図的な展開は3人の恋愛を特別なものにすると同時に、妹や先輩の恋愛また特別なものなんだと分かる。時間軸の交錯も見事だが、こういった恋愛模様の交錯も見事だ。これが韓国映画の凄味なのかもしれない。

突然二人はジファンの目の前から居なくなる。それまで高ぶっていた緊張の糸が切れる瞬間。劇中では現在と5年前が交錯しているものの、(予感はできていたが)二人の真実が告げられる前と後では見方が変わる。手紙や写真の意味するところに、ジファンにとっての空白の5年間が埋まっていくかのようだった。なんでも受身なジファンにはやきもきさせられていたが、あの涙を見せられると本当に大切な時間を送っていたんだなぁ…と。こういった前半と後半におけるチャ・テヒョンの(良い意味で)演技におけるギャップはやっぱり巧い。

最期のスインを見るような、ラストで見せるギョンヒの表情はいたたまれない気持ちにさせる…これもイ・ウンジュの深みというか。ずーっと見応えのある演技で、ソン・イェジンよりも繊細さを感じた。彼女、笑っている顔も哀しげな顔も本当に繊細だ…。

(評価:★4)

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