[コメント] マルメロの陽光(1992/スペイン)
ロペスが描こうとしているものは、朝2時間だけ射してくる陽光、そして絵画の創造の秘密。
エリセ監督作品を観るのは初めてだが、常に完成度の高い作品を撮っているであろうことは容易に想像がつく。
画家が前面に出て、その絵画の創造の秘密ともいうべきものを打ち出している。
オープニングの延々と続くキャンパスの張りから、描く自分の位置、そして対象でもあるマルメロの木の記録の仕方など、まるで科学者の実験をも思わせる完璧さ。
ロペスが描こうとしているのは、朝2時間だけ射してくる陽光。困難な試みだったのだろう、画面からはストイックさと厳しさが滲み出ているようだ。
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