前もって言っておきますと、ブラッド・アンダーソンの前作『セッション9』の核心に触れている部分があるので、未見の方はご注意下さい

不眠症の影響によって狂いだしているのか、それともあの事故の罪の意識に苛まれて狂いだしているのか、という狂気の扱いや、謎や不安が広がっていくストーリー展開を監督のブラッド・アンダーソンは前作『セッション9』同様、決して「動」のシーンは多くないのだが、うまく演出していると思う。

ただ、監督！「主人公が実は・・・」ってオチ、『セッション9』とまるっきり同じじゃねぇかよ！人間の内面に潜む狂気を描いているという点では一貫しているし、成長もしているとは思うが、思わず椅子からズリ落ちそうになっちゃった。

まぁいずれにせよ、脚本に恵まれればもっとブレイクしそうな予感がするので、これ以降も新作はチェックしてみたいと思う監督の一人ではある。