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[コメント] チャーリーとチョコレート工場(2005/米=英)

あー、知ってる知ってる。これ見たことあるよ。
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







お仕置き(?)する時にウンパ・ルンパだっけ?が歌うじゃない。あの罰ゲームの前に歌い踊るのって、どこかで見たなぁと思ったら「ガキの使い」だ。 で、その時の曲っていうか音楽パロディーって、グッチ裕三でしょ。 それでね、それでね、鉄拳っていう覆面(?)のお笑い芸人がいるんだけど、そのお父さんが堅物でお笑いとか大嫌いでね、鉄拳は芸人になったことを告げられず「東京で建築の仕事してる」と嘘ついてるの。で、父親に本当のことを告白するって番組があったんだけど、知らない振りして本当はお父さん知ってたの。新聞とか雑誌とか切り抜いて持ってたの。いい話だったよ。残念ながら歯科医ではなく床屋だったけど。 なお、日本のお笑いの定石で言えば、ウンパ・ルンパだっけ?は歌ってもいいけど喋っちゃいけない。あれは高木ブーのポジションだから。ナレーションが誰だったかなんて全く蛇足。

と、まあ、私が勝手に日本のバラエティを連想したのは置いておくとしても、ティム・バートンの肝である画面(えづら)までもが、特に目新しさもないまるっきり予想の範疇。あ、前作『ビッグ・フィッシュ』でも同じこと書いてるな。 ティム・バートンの“陽”の描写はどうもいただけない。ボロ家や歯医者の“陰”の造形に見られる奥行きがない。“陽”だとどうしてこんなに薄っぺらに見えるんだろう?映画的な高揚感がまるでない。それはそっくりそのままこの映画全体に跳ね返ってくる。映画的高揚感がまるでない。

だいたいさあ、年1回しかチョコレート食えねえ貧乏人に会社経営任せるのって無理じゃねえ?それもさ、周りの子がヒドすぎた消去法の結果だろ?しかも拾った金で買ったんだぜ。教訓として成り立ってないじゃん。

お金を拾う。チョコを買いたい衝動に駆られるも、貧乏な家を思いお金を持ち帰る。ところが、貧しくとも心美しい家族に「ネコババはいけない。交番に届けなさい」と言われる。アメリカに交番があるかどうか知らないけど。で、交番にお金を届けたらお巡りさんが「偉い坊やだね。代わりにオヤツをあげよう」とチョコレートをくれる。そのチョコが「最後の一枚」だった!ってなら興奮する。

どうせナレーションが第三者視点なら、「最後の一枚」のありかを観客に明かしてもいい。チャーリーが何度か「最後の一枚」とすれ違っても面白い。なけなしのお金で「最後の一枚」を買う直前で別の人に買われてしまい、それが上記のお巡りさんだった!なんてのも興奮する。そのお巡りさんが有名俳優のカメオ出演ならもっと興奮する。

要するに、父親だの家族だのヘレナ・ボナム・カーターだのに気を取られて以降、映画に対する愛情が欠けている感じがするのだ。

(評価:★2)

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