スポーツ競技ではルールを決めてその中で張り合う。例えば100m走などは距離が100mで風速も一定内でなければならない。男と女も分けている。同時にスタートしなければいけない。これらのルールを混ぜて男女混合にしても男しか勝てないのは当たり前だし一人が80ｍでゴールだったりしたらつまらない事は当然だ。

タッチはそういう意味で言えば厳然たるルールがある作品だと思うしそこを外したらいけないのは誰もが知っている。そもそも元がアニメの場合、コスプレした３Dの人達を見ても思うがそうそうオリジナルを超える事などない。それが何故かと問われれば俺が思うに２Dには感情表現や性格などを記号や音で操作しやすいのだ。それ以外の情報は制作者の意図以外ではそうそう出てこない。

ここらを考慮しないと２Dから３Dに変換した時に恐ろしく情報の劣化が起こる。つまりはあの名作のタッチをアイドルを使って３D化したからと言って「必ず失敗作になる」わけでもない。途方もないチャレンジかもしれないが２Dに内在する情報を３Dにも確実に移行する、その上で３Dならではの独自表現も加われば「原作すら超える」可能性もあるのだ。

しかし制作側も鑑賞側もそれは100％無理という前提で作り、評価している部分があってどうにも正しい評価とは思えない。

話を100m走に戻すが今回のタッチはたった一選手の100m走のタイムに過ぎない。決められたルールがどうにも身動きが取れないというのが原因であったとしても他の選手では10秒を切れる可能性だってあるのだ。そういった選手はありとあらゆる項目をチェックしどうすりゃ世界で一番速いスピードを出せるのか必死で考えている。

もし「タッチ」という競技があったとして一定のルール内でこれの表現方法を競う競技をした場合この選手（タッチ2005年版）はそもそもやる気が全く感じられないとしか評価しようがない。決して誰がやろうがリメイクはこんなもん、というわけではないのだ。一度100人くらいにタッチをリメイクさせてみたい。その一位は少なくともこの作品よりも高得点になるだろう。

上記コメントの内容は「あの名作をやるなんて無謀だ」という意味ではなく「準備も想定も山の怖さも分かっていない、ついでに山を越えてもライフルで（略」という意味。

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ちなみに俺がこの競技に参加するなら冒頭部5分使って事故・病院・号泣シーンをスピルバーグばりに一気にやる。そっから10年前に戻って今度は小津ばりにだらだらやる。現在には戻ってこない。だらだらやって一番最後に現在に戻ってきてマウンドに立たせて第一球ってところで終わりだ。